57話
寒々しい風が吹きすさぶ地下一階。石造りのそのフロアの奥の床の一部がズズーッと揺れ動きスライドし下の階への道が開いた。次の階にはいかなる強敵が待ち構えているのだろうか。屈強な戦士か狡猾な魔術士か凶暴なモンスターか。まだ見ぬ地下二階の様相を想像する武司。下の階に行くほど対峙者は強くなると受け付けで説明を受けていたのでいやがおうでもさらなる強敵を連想してしまう。果たして勝算はあるだろうか……まあ、タケノコがいるから大丈夫か。武司達は作者が味方なのをいいことに安心感を覚えた。この物語がタケノコの手で紡がれているなら作者の都合でいいように出来るではないか。武司達は
「じゃな、リット!」
とお別れの言葉を言うと歩み出した。リットの返事を待たずにすたすた行ってしまう。そして武司達はより深みを目指して大冒険を続けて行くのでした。
END
「こら! タケノコ! 何勝手に終わらしてるんだ! まだ道途中だぜ!」
武司がギャーギャー騒ぐ。怒りを抱いているようだ。面食らった作者は本音をぶちまけた。
『だってアクセス数前作より少ないし……お気に入り増えないし……』
武司は溜め息をついて
「読者は少しはいるんだからさ、最後までちゃんと書くべきだろ?」
『……そうですね。頑張ってみます』
こうして説得されお話は続くことになりました。