49話
「うぎゃー!」
武司は旅籠屋のシングルベットで覚醒した。上半身を反らせ跳ね起きる。寝間着もベットのシーツにも汗がしっとりと湿っている。武司は辺りを警戒し伺った。バーコード禿げのおっさん達の姿はどこにも無い。いつもの部屋だ。ホッと一安心しベットから降り立ち長袖の服に長ズボンに着替える。コンコンと扉がノックされた。ビクッと反応する武司。まさか悪夢のおじさん達がやってきたのだろうか。動揺する。
『武司さーん! うふん』
「おっさん嫌だー! ……って、タケノコの声じゃねえか。変な夢見させやがって!」
扉の外から声がした。仲間の声だった。
「あはん、武司朝よ。朝ご飯が下に準備されてるわよ」
「え、ああ。分かった」
武司はベットの横にあるテーブルからタオルを取りべっとりかいた汗を拭った。そして水をコップに注ぎ嚥下した。そして憤り声を荒げる。
「タケノコ! こんな悪夢は二度とゴメンだぜ!」
そう言った声には憤りが詰まっていた。よっぽど恐怖感を味わったのだろう。確かに誰もが嫌がる夢だ。おっさん達の求愛だなんて。作者は弾んだ声音で
『すいません。やり過ぎましたね。じゃあ次回は……』