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46話

 シャドープリズンは「うっうっ」と唸りながら倒れる。しかし影の為突っ伏す音はしない。頭部に剣が刺さったシャドープリズンは痙攣しながら徐々に透明になり消えて無くなった。剣が落ち地面を打つ音が響く。その拍子に地べたへ卒倒する歌姫。武司達は歌姫を心配しながらも勝利に湧いた。これで歌姫を無事連れ帰れば依頼は達成される。武司はガッツポーズを決めている。


「あ、あれ、私……」

 妖艶なる歌姫が意識を取り戻した。土の地面に横たわったため衣服も顔にも砂がこびりついている。歌姫は服や肌から砂を掃いながら立ち上がった。彼女は少し前によろめいた。モンスターに取り付かれていたため反動がでたのかもしれない。

「怪我はないか?」


 武司が神妙な面持ちで尋ねると歌姫は


「ありがとう。助けられたみたいね。私……黒い影のようなモンスターに襲われてから記憶が無いわ……」


 ルーノは元気づけるように笑顔で言葉を発した。


「もう全て問題は片付いたわ。後は街にあなたを無事に連れて帰るだけよ」


 歌姫は自身の着用している淡い青色のワンピースのシミや汚れを見て述べた。


「長い間連れ去られてたのね。あなた達に何かお礼がしたいわ」


「じゃあ、熱烈なフレンチキ、ズ!」


 武司のおねだりはルーノのビンタで終末をむかえた。


「私に出来るお礼はこれしかないけど……」

 そう言うと歌姫は爽やかな心に響く歌声で優しい歌詞の曲を歌った。武司達は心がポカポカ温かくなるようだった。

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