40話
タケノコの活躍により武司達は金貨五十枚をゲットした。だがあまり喜べなかった。なぜなら金貨はおじさんの履いていたショーツから取り出されたためだ。人肌の体温によりほのかに温かい金貨だった。その金貨は武司が持つことになり腰に下げた袋に入れた。シルクハットのおじさんはその後煙玉を使い「けほけほ」とむせながら姿をくらました。武司達パーティーはひたすら南に歩いた。モンスターを倒しつつ進む。そして一時間もすると前方に城塞都市が見えてきた。都市の外壁の外にある畑は荒れ放題で雑草は山のようにはびこっている。城壁はいたるところが崩れており亀裂も幾つも走っている。武司達は風雨に曝され変色し穴だらけの橋を渡って廃墟とかした都市に潜入した。今回の任務はモンスターに掠われた歌姫の救出だ。この誰も居ない都市に連れ込まれたらしい。そんな時悲しげな音色の歌が聞こえてきた。どうやら女性の美しい歌声のようだ。とても澄んだ声で心が洗われるようだ。
「あ! あっちだ」
武司達が駆け出そうとしたら半壊したボロボロの民家から三匹のモンスターが現れた。そいつらは目が顔の真ん中に一つあり緑色の肌をした身の丈ニメートル程のモンスターだった。額から細く白い角も生えている。