18話
「なんでよ! 少しは興奮しなさいよ!」
ルーノはそう言うと恥ずかしかったのか頬を赤く染めそっぽを向いた。武司達は依頼の果実に変身した赤い実プルアをいくつか持ち帰った。武司達が居なくなると先程の大きな鳥が木から地面に降り残ったプルアを啄み始めた。
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武司達パーティーはノース国の旅籠屋のベットで眠り一夜を過ごした。柔らかい夜具、そして開け放たれた窓から吹き込む爽やかで気持ちいい夜風に三人共安眠した。
『この作品を盛り上げるには……うーむ……そうだこれにしよう!』
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武司とサリナとルーノは当然真っ白なベットで目覚めるはずだった。しかしさらさらな砂が集まった海岸、浜に打ち寄せる波。塩気を帯びた潮風。三人はそんな砂浜で覚醒した。
「って! ここどこやねん!」
武司は現状に不満を抱き突っ込んだ。武司の頬にはよだれと細やかな砂が付着している。サリナとルーノは目を擦りながら欠伸をし辺りの様子を伺っている。キョロキョロ顔を振る美女二人。
『さあ、皆さん、この作品のためにサバイバル生活をしてください』
「いきなり!? 無茶じゃないか!?」と武司。
『サバイバルといったら狩猟ですよね。さあ、狩りに行きましょう』