sad winter
短編小説第18弾
飾り立てた街..
(鬱陶しい..)
街中がクリスマスに向けて
着々と準備を進めている
去年の今頃は
この光景を見て
胸を弾ませていた
でも今はもう
隣で微笑む君は居ない
君が居ないだけで
街の景色が
こんなにも違うなんて
思わなかった
今なら
繋いでいた君の右手が
どれだけ温かかったか
痛いほど分かる
(戻って来てよ..)
僕の願いは
白い息と共に
霞んでいく
「...」
頬を流れる涙は
まるで昔の僕を
責めるように冷たく
心を刺す
「ごめん..っ」
小さく呟いた言葉は
誰の耳にも届かぬまま
冬の街に消えていった
君が居ない冬なら..
─溶けてしまいたい
白雪のように─
なんか冬って
切なくなります
もうそろそろ
甘いの書きます◎
ここまで読んでくださり
ありがとうございました!