2話 鏡の試練
次の部屋に入ると、壁一面に鏡が並んでいた。突然、部屋の中央に光が集まり、一つの巨大な鏡が現れた。その鏡の中から、アリアたちの姿が映し出されるが、それはただの映像ではなかった。
「鏡の中の私たちが動いている…?」
リリーが驚きの声を上げた。
「これは真実の試練かもしれない。」
リオは冷静に分析した。
「僕たち自身の本質を見極めるためのものだ。」
鏡の中のアリアたちは、彼らが抱える不安や恐れを象徴する存在として現れ、挑戦を仕掛けてきた。アリアは自分の魔法の未熟さへの不安、リオは戦士としての孤独、リリーは仲間を守る責任感に悩まされる。
「自分を信じることが大切よ。」
アリアは自分自身に言い聞かせ、仲間たちと共に試練に立ち向かった。
鏡の中の自分たちと対峙する中で、三人はそれぞれの弱点を乗り越えるために協力し合った。アリアは自分の魔法の力を信じ、リオは仲間の存在を受け入れ、リリーは自分の力で仲間を守ることを決意した。
アリアは、鏡の中の自分に向かって叫んだ。
「私は落ちこぼれなんかじゃない!私には仲間がいる!」
リオも鏡の中の自分に向かって言った。
「孤独なんかじゃない。僕には信頼できる仲間がいる。」
リリーも同じく、
「私は守るべき仲間がいる。だから、強くなれる!」
と叫んだ。
試練を乗り越えた三人は、鏡の中の自分たちが消え去るのを見届けた。そして、次の部屋への扉が開かれた。