表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/67

3  最後の安らぎ

飯テロ回?

不定期更新、申し訳ございません

 4日目も特に異常は無く、はぐれの襲撃への警戒は杞憂に終わった。


(「機体の奪還を副目標にしてるのに、態々戦力を減

 らすような真似(馬鹿)は、普通はしないにゃ。」)


 言われて見ればそうかも知れないが、仮にわたし達が任務に失敗したとしても、また次の部隊に任務を回されるだけの可能性の方が高い。

 それに…


(たかが一兵卒を殺してまで排除しようとするような

 奴ら(一部上層部)が普通なわけないにゃ。)


 一説によると300年戦争での会戦でも、権力闘争のゴタゴタを要因として敗北したこともあったとか。

 まぁ、陰謀好きの妄想の類いで最も有名な説だ。

 しかしこうして実際に被害にあっていると、途端に真実味を帯びてくる。


(「まっ、過ぎたことを考えてもしょうがない

 にゃ。」)


 歴史家全否定なことを言うマルだが、わたし(兵士)が過去の戦いについて考慮したところで、今現在の任務に影響があるわけでも無し。


(「そうにゃ。

 余計なこと考える暇あったら、さっさと身体を休め

 るにゃ。」)


(分かってるにゃ。)


 次に起きたときが正念場なのは確実だ。

 寝不足でパフォーマンスが発揮出来ませんでしたは許されない。


(『だからそんなに固くならないで?

 リラ~ックス、リラ~ックス♪』)


 気を引き締めようとしたら、シアには逆だと指摘された。

 確かに「これから休む」というときに「気を引き締める」というのは間違っていたか。


「す-…、はぁ~…すぅ」


グウゥゥ


 リラックス(?)の手軽な方法である深呼吸をした途端、身体が空腹を訴えた。


(「ぷふっ、気を抜いた途端に“これ”かにゃ?」)

 

 マルがわざとらしく吹き出してからかってきたが、警戒中の食糧事情を鑑みれば当然の生理現象だろうに。


(「すまんにゃ(笑)私らはそういうの(生理現象)とは無縁だか

 らにゃ。」)


(…欲求はあるくせににゃ。)


 謝意の欠片も無く、言葉ばかりで謝るマルにチクリと言う。


(「元々私らは願望から生み出されたにゃ。

 なら欲求(願望)が無いわけがないにゃ。」)


 尤もらしいことを言うマルだが、結局開き直っているだけだろう。


(『ほら、喧嘩しないの。

 私達はいいけど、ピコはご飯食べないと。』)


 それもそうだった。


 …………………。

 …………。

 …。


「あ、姐御お疲れ様です。」


 居住ブロックにある食堂(と言っても完全栄養食と食器類の入った棚、テーブルが一つと椅子4つがあるだけだが)に行くと、丁度トリアンダが使用した食器を片付けていたところであった。


「おっ、トリアンダは今から警戒にゃ?」


 機体が船のレーダーにされているトリアンダは、わたし達とは別のグループ(トリアンダと船員(クルー)の警戒担当二名)で警戒に当たっていた。


「シートに座ってレーダーを眺めるだけですがね。

 隊長達のおかげで楽させて貰っています。」


 苦笑しながら自虐的なことを言うトリアンダ。


「そうかにゃ?

 わたしは動いている方が楽にゃ。」


 フォローの意味合いも含めて、自分の意見を返す。

 プライベートはのんびりしていたいわたしだが、狭い密室(コックピット)で何時間もモニターと睨めっこは勘弁である。


「それは俺もなんですがねぇ…。」


「にゃはは…。」


 「でしょうね。」という言葉を呑み込んで、何とか愛想笑いに留める。

 

「それじゃそろそろ時間何で失礼します。」


「あぁ、引き留めて悪かったにゃ。」


 警戒にあたりにいったトリアンダを見送り、ここへ来た目的を果たすべく棚の物色を始める。


「ラット、バード、フィッシュ…、ケットグラスもあ

 るにゃ。」


 意外と揃っていた味の種類(ラインナップ)に、どれを食するか暫し悩む。


(「場合に依っちゃ最後の晩餐になるにゃ。」)


(物騒なことを言うんじゃないにゃ!)


 大体、わたし(依り代)が死んだらマルとシアだってどうなるか分かっているのだろうか?


(『そ、それはっ!?』)


(どうしたにゃ!?)


 わたしとマルのいつものやり取りに、突然大きな反応(リアクション)を示したシア。


(『これは敢えて死亡を示唆して、逆に生存フラグに

 変える高等技術(テクニック)

 マルったらいつの間に習得を…?

 私ももっと頑張らないと!』)


(お、おう…。)


 普段緩い話し方をするシアが、やたら早口で呟いた(解説した)ことには、つまりそういうことらしい。(良く分かっていない。)


(う~ん…、これにするかにゃ。)


 悩みに悩んで選んだのはバード。

 最後の晩餐にはあっさりとしたもの(食事)だが、睡眠中いつ戦闘が発生してもおかしくない状況では、もの(内容物)腹に残っていない(消化の良い)方が良い。

 それに栄養食(ペースト)ではない旨いもの(料理)は、基地に帰還してからいくらでも頂ける。

 

「むぐっ…、もぐもぐ。」


 ペーストを堅焼パンに塗って頬張る。

 そうすることでパンがペーストから水分を吸い、程好い噛み応えとなるのだ。


(ちょっと加熱し過ぎたサラダチキンにゃ。)


 語彙力(ボキャブラリー)に欠ける感想だが、味は勿論のこと微妙にパサつく食感といい、そう表現することがベターだと思う。

 話は少し変わるが、士官学校時代に一昔前の糧食を食べる機会があった。

 その時試食した糧食は、味付けが濃すぎだったという記憶しかない。


(先達の努力に感謝にゃ。)


 最後の一口を口に放り込み、食器類(ナイフと皿)を片付けるべく席を立った。

 半日以内にはいよいよ敵の勢力圏内である。

 作戦時間は半日にも満たないが、どうなるかは不明である。


(願わくは、誰も欠けることなく基地に帰還したいも

 のにゃ…。)



 

 

 


 


 

栄養食の味一覧

 ラット→(カピバラ 豚肉枠)

 バード→(チキン)

 Lリザード→(ワニ 牛肉枠 ※本編未登場)

 フィッシュ→(魚肉ソーセージ)

 ケットグラス→(野菜枠 猫草)


基本はこの五種類ですが、他にも“色々”あります。



いつも読んでいただきありがとうございます。


ブックマーク、☆、いいね等、執筆の励みになります。

「面白かった」「続きが気になる」という方は是非、評価の方よろしくお願いします。


感想、レビュー等もお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ