表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

47/67

22 実戦任務

取り敢えず何とか数話書き留めたので放流します

 わたしの乗機の改修と調整を行った翌日、第444小隊及びライオネル隊の面々は、朝一で第二作戦会議室(ブリーフィングルーム)に召集されていた。


「また急だな、何かあったのか?」


「知るかよ、どうせ大尉の気まぐれだろ?」


 モウブとザッコが召集理由について私語をしているが、まだ集合時間には早い時間のため目を瞑ることにする。


「隊長は何か聞いているのか?」


 隣の席に座るトリアンダが、小声で聞いてきた。


「いや、全くにゃ。」


 通常ならば隊長クラスには事前に話が通る。

 トリアンダもそれを期待して尋ねてきたのだろうが、朝食前に事務官から通達されたのがこの件に関する一番古い情報だ。


(「機体を改修した件だったりしてにゃ?」)


(『「機体の改修は許可していない、減給処分だ!」

 とか言われるのかなぁ?』)


 そんなことで召集など掛からない…とは言えないのが頭の痛いところだ。

 

(つか、物真似上手いにゃ。)


 声を寄せているわけでもないのに、イントネーションや言い回しで誰なのかが明確に伝わってくるのだ。


(『えへへぇ///』)


 はい、可愛い(うちのシアまじ天使)


(「シアはやらんにゃ。」)


 独占欲の塊が何か言ったようだが、自分(マル)も含め誰が宿主なのか思い出してみると良い。


コツッ、コツッ、コツッ


 マルにぐぬぐぬ言わせていると足音が近付いて来た。

 自身の存在をアピールするようなこの()()く足音は、第444小隊の上官殿(バッズ大尉)に違いない。

 時計を確認するとほぼ時間通り(定刻より一分経過後)であった。


(珍しい…、気を付けないとにゃ。)


 上官=遅刻するものという認識をしていると疑われるバッズ大尉が主義を曲げるとは、それだけ真剣にならざるを得ない案件であることを覚る。


ドカリッ…クルッ


「諸君、よく集まってくれた。」


 椅子に腰掛けてから此方に向きを変えるという謎行動(ムーブ)をしたバッズ大尉が、背凭れに凭れかかり、無駄に尊大な態度で語り始めた。


「今回集まって貰ったのは他でもない。

 我が部隊(第444小隊)と訓練生隊ライオネル班の合同任務が、軍

 上層部より直々に下された。」


 はい、厄案件確定である。

 本来の任務の下命の流れでは、


1、軍上層部より各基地に任務を発令

2、基地司令部が任務に適する部隊を選定

3、基地司令長官が承認

4、基地司令より部隊指揮官に下達(かたつ)

5、部隊指揮官より部隊員に下達

6、任務開始


 となるわけだが。

 今回の場合だと2と3を飛ばし、4が軍上層部より部隊指揮官に下達となっている。

 実をいうと、こういったこと(上層部直々の下命)自体は割りと前例がある。

 しかしその前例も「緊急かつ重要(失敗の出来ない)」又は「特殊な内容の任務」であるが故に、当然ながら対象は選りすぐりの精鋭(エース)部隊や突出した技能を持つ者が対象となっていた。

 このヤバさがご理解頂けるだろうか?

 つまり間違っても仮想敵部隊や訓練生部隊(実戦未経験者)に、上層部直々の任務など下る筈が無いのだ。

 

(「でも心当たりはあるにゃろ?」)


 マルの言う通り心当たりはあるが、仮にそう(暗殺が目的)なのであるなら随分と迂遠なやり方ではないだろうか?

 

「任務の内容は、野盗化した元キャトラス軍脱走兵の

 捜索及び、捕縛又は討伐である。」


 ほう?


「発言をよろしいでしょうか?」


 バッズ大尉が話を区切った合間に、グラシズが挙手し発言の許可を求めた。


「何だ?

 …まあ、良いだろう。」


 話を遮られ若干不機嫌となるバッズ大尉であるが、発言者がグラシズ(訓練生)であったことから発言の許可を出した。


「はっ、我々(ライオネル隊)は言うに及ばず、第444小隊も仮想敵

 部隊です。

 この任務遂行に適した部隊が他にあるのではないの

 でしょうか?」


 いくら機体や兵士が不足していると言っても、訓練生部隊やオンボロ部隊が引っ張り出される程不足しているわけではない。

 また、本来の任務から逸脱しているというのも、グラシズが引っ掛かった部分だろう。


「そのことについて今から説明しよう。」


 いつもならば


(勿体振りやがって…。)


 とうんざりするところであるが、今回に限って言えばグラシズが先走った形になる。


「本任務で目標となっている敵性集団が潜伏している

 と思われるのは、非認可宇宙都市通称ノーサイドの

 外縁となっている。」


 なんだか聞き覚えのある場所だ。


「いずれ制圧作戦が行われるであろうが、上層部は時

 期尚早と判断している。」


 何気に機密情報を漏らした大尉だが、それは所謂“公然の秘密”というやつなので大した問題ではない。

 

「そこで非正規仕様機で構成された、我が444小隊

 に白羽の矢が立ったのである!」


 つまり上層部の魂胆としては、スカベンジャー同士での縄張り争いに見せ掛けて、目標を排除したいわけだ。


「ライオネル隊は万が一の事態に備えての後方支援(バックアップ)

 任務となる。」


 ライオネル隊に向けた言葉を発しながらも、こちら(444小隊)のメンバーへも一瞬視線が向く。

 その視線に含まれた感情は“懐疑”であった。

 つまり大尉の言う「万が一」とは、わたしたち(444小隊)の脱走等というわけだ。


(「ふんっ、バックアップがバックアタック(背後からの攻撃)にならな

 いと良いにゃ?」)

 

 本それ(本当にそれ)である。


「尚、当任務では目標に鹵獲されたと見られる当軍機の奪還又は破壊を副目標となっている。

 たかが野盗なぞに、我が軍の機体を使わせるわけにはいかん!

 目標達成の為に入念な準備を行うように!

 出撃は明日06:00、出撃準備にかかれ。

 では解散っ!」


「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」




 

 

 


 

いつも読んでいただきありがとうございます。


ブックマーク、☆評価、いいね等、

よろしくお願いします。


感想、レビュー等もお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ