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21 大改修?ビフォーアフター

謎視点を挟むと話を進め易いことに気付いてしまった!

~???~


「コード444、定時報告。」


「……定時報告了解、記録する。

 どうぞ。」


「目標α、計画実施に問題無し。

 目標β、調査完了。

 目標c、調査は順調です。」


「目標βは可能であれば証拠資料を回収せよ。

 目標c調査続行。」


「了解、定時報告終了。」


「記録完了、通信を切断する。」






















444(フォース)小隊機体格納庫~


ピッピッピッ


「………。」


カチャカチャ


ピッピッ


カチャ


ピピッ


「……どうにゃ?」


 かれこれ二時間は配線を調整しては、試行プログラムを走らせるサーキット整備長に尋ねる。


「本体側は特に問題は()ぇみたいだが、アーム側の接

 続がイカれてやがる。」


 昨日は結局良い時間まで反省会が長引いてしまったので、実機による訓練は行わず各自自機の動作確認のみを実施した。

 その際わたしの機体(ジャンク・クラッド)の右アームの動作不良が発覚したのだ。

 というわけで今日の朝一から修理に立ち会っているのだが…。


「直せるにゃ?」


「いや、一通り試してみたがどうにもならんな。

 動くようにしたいんなら、中身の電気系を丸っと交

 換しねぇとなんねぇ。」


 残念ながら右アームは完全に逝ってしまっているらしい。


(「元々廃棄(スクラップ)だったんにゃろ?」)


 そう考えると、むしろ良く保った方だろう。

 しかし、だ。

 これからも運用していくにあたり右アームの欠落はどうにかしたいところである。


「っても、交換する部品も無ぇんだなぁ。」


 廃棄機の利用が見逃される程に(確実に嫌がらせも含まれるだろうが…)、現在のスペースポッドの不足は問題となっている。

 機体の不足≒部品の不足である。

 多少は交換用として確保されてはいるだろうが、その部品は正規部隊に優先して回される。

 つまり修理のアテが無いのである。

 

(『この際思い切ってアーム無しにしない?』)


(「そりゃ良い考えにゃ。

 バランスも良くなりそうにゃ。」)


 シアとマルがとんでも無いことを言い出す始末だ。

 

(『そこまで言う程必要かなぁ?』)


(「あ~…、ピコはコレ(作業用機)で普通に格闘するから

 にゃ。」)


 戦闘狂(マル)が呆れたような雰囲気を醸し出す。

 しかし実際のところ、ポッドの射撃武装は固定されており、攻撃可能な範囲が限られている。

 例外的にアームに装備されたバルカン等が挙げられるものの、アームの稼働範囲では機体正面にどうしても空白が出来る。

 つまり一度懐に潜り込んでしまえば、逆に安全地帯と言えるのだ。

 そして接近時に自傷の心配なく使用可能な武装が近接武器なのだ。


(「普通はその前に殺られるんだけどにゃ。」)


 じゃあ特別だよ、やったね!(ヤケクソ気味)

 …兎に角、使える手段があるのに使用しないのはナンセンスだ。


(「今まさに「使えない」って言われたばかりだけど

 にゃ…。」)


 そ・れ・に・加・え・て・!

 我が小隊(第444小隊)は弾薬も潤沢とはいかない。(バッテリー式のエネルギー系火器の弾が不足しているというのは解せないが)

 銃弾の支給が限られている中で、弾切れの無い武器というのは魅力的であるのだ。


「…なあ、ちと思いついたんだがな?」


 アームのメリットをマルとシアに力説している間に、サーキット整備長が解決案を考えたらしい。


「使い物になるかどうかは知らんが、これをこうして

 こうしたら、少なくともバルカンの起動は出来ると

 思うぞ?」


 サーキット整備長自身は最低限体裁を整えただけという認識だろうが、わたしとしてはむしろ強化されたように感じる。


(『わぁ…、ポジティブ。』)


(「…まぁ、ピコだからにゃ。」)


「それじゃ、それで頼むにゃ。」


「(おいおい、まじかよ…。)

 分かった、任せておけ。」

 

 


 … … … … …。



 … … …。



 …。




『で、“そう”なったと?』


 アーム部の改修により変化した機体バランスの感覚を調整する機動訓練にて、ことの次第を聞き終えたトリアンダのコメントである。


『なんか寄せ集め感アップって感じっすね。』


『そうか?

 おれはイカしてると思うな。』


 それぞれモウブとザッコのコメントだ。

 2対1で否定的な意見が優勢のようだ。


(「尚、ザッコが肯定しているのは見た目の模様って

 にゃ。」)


 この「狂気を垣間見た」というような雰囲気は、スペースポッドの戦闘用基本改修案を出しあった会議の時に似ている。


(『普通は“それ”で「オッケー」てならないと思う

 の…。』)


(「…まぁ、ピコだからにゃ。」)


 なんかマルがBot(機械)化しているが、それは放置して改修部分の再確認といこう。

 と言っても以前との大きな変更点は二つだ。

 まず…というより、改修に至った要因であった右アーム部だ。

 本体との接続部が故障した上腕にあたる部分は、基地の備品倉庫で埃を被っていたポッド用工具(ビッグネイルガン)を上下逆に直接接続している。

 そして前腕部分として、機械指(マニピュレーター)部をバルカンに変更した、工具の付属装置(アタッチメント)である保持補助腕(サブアーム)を装着している。

 …何というか、こう…上腕部はムキムキマッチョなのに前腕部はヒョロガリという、実にアンバランスな見た目だ。


(「しかも肘にはトゲが付いてるしにゃ。」)


(『結局そこに付けたの?』)


 残念ながら工具のサブアームではモーターの回転数が低く、求めた動作にならなかったのだ。


(『すごい拘りね。』)


(「その上腕(本体直固定)エルボー(肘打ち)は無理だろうににゃ…。」)

 

 右アーム部はこんなところだ。


(『あ、流されたわ。』)


 変更点その2。


「右アーム部を無理やり成立させるならこの際…」


 というボンド(見習い整備員)の呟きにより、これまで欠落していた左アーム部が復活したのだ。


(『復活???』)


(「…マア、ピコダカラニャ。」)


 左アーム部復活に使用したのは、資材運搬用のクレーンアームである。

 イメージとして分かり易いのはクレーンゲームのアレだ。

 しかし資材運搬用だけあり、ポッドを鷲掴みに出来るサイズだ。

 また、一回限定の使いきりであるが高速射出を可能とする加速装置(ブースター)も増設して貰った。

 この便利機能を搭載することにより、戦術の幅が更に拡がったことだろう。

 

(「…まあ、これはそれなりに使え“そうな気がす

 る”にゃ。」)


 これにはマルも認めざるを得ないようだ。

 因みに、収納状態だと4本の爪が四角錐を形成し、アンカーヘッド(マルコシアス隊母艦)を彷彿とさせるのもポイントが高い。

 さしずめ「ジャンク・クラッドVer .2」といったところのこの機体。

 いつまで乗れるかは不明だが、この機体でまだまだ頑張っていこうと思う。


(「尚、期限は三年未満。」)


 頑張っていこうと思う!


(『ふふっ、締まらないわね♪』)

まさに名を体で現すジャンクラ(廃品の塊)

左アームはぶっちゃけ電撃ガン〇ムのグレイプニール


いつも読んでいただきありがとうございます。


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