みじかい話#1
西暦2138年、人口爆発に苦しむこの国では暴政のもと、一日一回二人の若者が生死をかけた二択クイズを強いられていた。ある日選ばれた少年の相手は、非情にも彼が片想いの最中の少女。彼は少女のため態と誤答を選び、その場で射殺された。少女は彼に駆け寄り、温もりを失ってゆく手を握ると涙を零しながら幾度も懺悔の言葉を重ねた。涙が止まらなかったのは、新たな標的が見つかる限りこの情景が繰り返すことを知っているから。自分は、相手に自ら死を選ばせるための、国の「サクラ」だということを知っているから。fin.