第四十六話 新たな敵 新島
「なんだこの力・・・・・・」
智美も光輝も膝を折り、もう戦えるという状態ではなかった。それに反して、新島の方は呼吸すら乱れていなかった。
「所詮、戦うことしか頭にない輩の力はこの程度のものですよね」
「くっ・・・・・・」
その言葉に二人とも言葉を返せない。
「・・・・・・そろそろ時間のはずなのですが・・・・・・何をしているんでしょう・・・・・・?」
腕時計の針を見ながら辺りを見回す新島。
「おや・・・・・・?厄介なことが起きたようですね」
新島の目に映った者それは博霊の巫女とレイ、そしてリコの姿であった。
「あの状態から、精神状態を立ちなおすことが出来たとは、なかなか厄介な人がいるようですね・・・・・・」
全員こちらに向かってきている。
「・・・・・・まぁ、再び地獄に叩き落としてあげましょう」
自分が駆け付けた時、思いもしなかったことが起きていた。智美と光輝が戦っていたのではなく、ある男を前に二人が膝を折っていたのだ。
「光輝‼」
声を掛けながら急いで近寄る。
「大丈夫か⁉」
「すまない、兄者」
光輝の視線の先には見た事のないスーツ姿の男が剣を持って立っていた。
「誰かと思えば、あなただったと歯、話は聞いてますよレイさん」
「!!?」
(どうして・・・・・・自分の名をこいつは知っている・・・・・・)
自分の記憶の中でこんな人物に会った記憶はない。
「その顔・・・・・・どうして私があなたの名を知っているか不思議でたまらないようですねぇ・・・・・・」
「当たり前だ・・・・・・自分はお前の事なんか知らないからな・・・・・・)
空気が重い。今もこうして普段通り喋っているものの、目の前の男と喋っているとなんだか圧を感じる。
「・・・・・・まぁもうすぐ分かりますよ」
そう言うと男は剣を構える。
「あの方には禁じられていますが、あいつを負かしたあなたの力量、私にも見せてもらいませんか?」
この選択肢に断るというものは無い。
(だが、問題は・・・・・・鉄扇で勝てるかというどうか・・・・・だな)
相手は光輝と智美を二人同時に相手してでも勝てる力を持っている男。そんなのに光輝を倒す出さえもきつかった自分に勝つことが出来るのだろうか。
(いや、そういう話じゃないな。やらなきゃ殺られるだけか・・・・・・)
懐から鉄扇を抜き放ち、二人を守るように男の前に立ちはだかる。
「その目、私が一番嫌いな目です。勝てもしないのにこちらに勝てるようなその目」
その言葉を合図に自分は男のと間を詰める。かなり強い攻撃を放ったと思う。しかし、辺りに響き渡ったのは金属同士がぶつかり合う鈍い音だった。
(なにっ!?)
受け止められないと思っていたがゆえに驚いてしまう。
「・・・・・・これがあなたの本気ですか?あいつは、この程度の人物にやられたんですかね・・・・・・」
男は剣で自分をなぎ払う。何度か鉄扇で受け止めたものの、少し後ろに吹き飛ばされてしまった。
(なんだこの威力は!)
その威力は、男の姿からは想像できない程強かった。たとえるとするなら、
(・・・・・・化け物・・・・・・)
「本当にあいつがあなたに負けた理由と、あの人があなたのことを警戒することが不思議でたまりません」
男はそう言いながらこちらに近付いて来る。
「あんたが誰のことを言っているか知らないが、こちらもあんたが言う人たちが自分を狙っているのか全くわからないもんでね」
「・・・・・・別にあなたには関係の無いことですよ!!」
男が一気に間を詰めて来る。その一撃はかなり重たいものであった。何とか鉄扇を広げて防げているも、長い間男の攻撃を防ぐのは不可能と行っても言いだろう。
(これじゃ、二人が負けるのが分かる・・・・・・)
こんな思い攻撃を自分達が来るまで防いでいたとなると語りの力が必要なはずだ。
「アサルトダンス!」
「!!」
男はリコが横から攻撃してきたのに反応し、すぐに自分と距離をとる。
「大丈夫?」
リコはあこちらを向いて聞いてきた。
「あぁ、助かった。ありがとうリコ」
それを聞いたリコは顔を真っ赤にするを、自分から顔を背けた。
「縁切りの神、確か名はリコでしたね。あなたも消したい者の一人でしたから、簡単に消せると思ったんですが・・・・・・とても厄介な邪魔が入ったようです。そのせいで、また仕事が・・・・・・そろそろ、嫌になってきましたよ」
男は剣を握り直す。それとともに男の何かが変わっていくのを感じた
(なんだ、この嫌悪感は・・・・・・)
「少し、本気を出します。安心してください、一撃で逝くぐらいの威力にしますから」
次の瞬間、自分は屋敷のに向かって吹き飛ばされた。さっきまでとは医局だ段違いなもので屋敷の壁や襖、柱までも突き抜けていき、屋敷の外壁にぶち当たる。声なんてものは出なかった。自分は壁に当たった瞬間に吐血をし、意識もほとんど飛んでいた。
(痛い痛い痛いイタイイタイイタイイタイ・・・・・・)
残っている意識はすべて、傷の痛みで埋め尽くされていた。もう、他のことなんか、考える余裕なんてものは無い。
{その痛み、俺がどうにかしてやろうか?}
頭の中に謎の声が聞こえて来る。その声は聞き覚えのある声だった。
{なぁに、そんな悪いようにはしないさ。それは前回で証明されているだろう?鬼を倒したのは俺だ。俺はあいつと戦える力ぐらいはある。だから安心して変われ}
その声に従ってはいけない。残ったわずかな意識の中で本能がそう伝えていた。しかし、痛みに堪えられなたった自分はゆっくりの自分の意識を閉じていく。
{そうだ、それでいい・・・・・・}
閉じていく意識の最後、その言葉だけが聞こえた。
「兄者!!」
ドゴォーーン!!!
轟音が辺りに響き渡る。それは少しの間続いた。
「よくも兄者を!!」
光輝は刀を杖の代わりにし立ち上がる。
「そんな身体で何が出来るというのです」
「まだ、戦える!!」
「ふふっ、面白い冗談ですね。戦闘中に冗談とはやはりあなたは変わったお方だ」
新島は嘲笑うかのように言った。
「冗談などではない!!」
「・・・・・・冗談ではない?では、そんな身体で私とやりあおうとでも言うのですか。そんな強がるのは冗談の中だけにしてください!!」
新島は光輝に近付くと光輝を思いっ切り吹き飛ばした。
「がはっ・・・・・・」
その一撃を綺麗に貰った光輝の手からは握られていた刀が地面に落ちる。
カラン・・・・・・
乾いた音が轟音の後に静かに響く。
「お次は誰ですか?何なら全員でかかってきても構いませんが・・・・・・」
新島は挑発するように、リコと智美に言う。
「くっ・・・・・・」
しかし、レイと光輝がやられているのを見た二人は言葉を返すことが出来なかった。
「どうしましたか?戦う方はおられないのですか?」
「私が戦うわ!!」
リコと智美では無いことろから聞こえてきた声に三人は驚き、声のした方向を向く。そこには、肩をさとりに支えられて歩く霊夢の姿があった。
「誰かと思えば、博霊の巫女じゃないですか。しかし、いくら貴女でも、その様では勝負にならないのではないですか?」
「そんなの誰が決めたのよ!!勝手に決めつけないでくれる!!」
霊夢はそう言いながら、さとりの手をどけようとする。
「霊夢さん、無理しないでください。今のまま戦ったら身体が・・・・・・」
「さとり、大丈夫よ。何て言ったって私は幻想今日最強の博霊の巫女の力、ナメて貰っちゃ困るわ」
「しかし・・・・・・」
さとりは霊夢から離れよう都はしなかった。
「この私が大丈夫って言っているの、もう大丈夫よ」
霊夢は強引にさとりを自分から離し、新島の元に近付く。
「覚悟しなさい」
お祓い棒の先が新島の方を向く。
「どうして皆さん同じような目をするんですかね。私の大嫌いな目を」
「そんなこと知らないわよ。勝手に他の奴と同じような扱いをするのは止めてくれる?」
「そういうことは勝ってから口にするものですよ!!」
新島が霊夢との間を一気に詰める。
「夢符 二重結界!!」
霊夢と新島との間に結界が現れる。新島の剣は結界に当たり、嫌な音が辺りに響き渡った。
「結界・・・・・・流石博霊の巫女といったことでしょうか」
結界を触りながら霊夢の方を見てくる。
「しかし、そんな体で張ったものですから・・・・・・」
パリィ――ン!!
新島が少し力を込めて結界を叩くと、ガラスが砕けるような音と共に結界はその場に崩れ落ちた。
「なっ・・・・・・」
「当たり前ですよ。こんな霊力が不安定な結界、霊力が薄いところに軽く力を加えれば壊せます」
「ちっ」
霊夢は新島と距離をとり、懐から新たなスペルカードを取り出す。
「夢符 夢想封印!!」
霊夢から新島に向けてカラフルな弾幕が放たれる。新島はそれをいともたやすく剣で相殺した。
「どうしましたか。さっきまでの威勢はどこに?」
少しずつ霊夢との距離を詰める新島。新島が地数いてくるごとに霊夢の表情は変わる。
「・・・・・・」
「表情が硬いですよ。そんなんじゃ・・・・・・」
ザシュッ
霊夢の右肩から左腰に掛けて一本の切れ目が出来る。
「普通の攻撃でさえ避けれない」
「・・・・・・」
傷の方に目線をやる霊夢。その後、その傷からは鮮血があふれ、霊夢の身体は崩れた。
「霊夢さん!!」
さとりが急いで近づく。
「急いだほうが、よろしいですよ?その傷じゃあ、もってあと数分というところですから」
「殺撃!!」
「おやおや、今度は、あなたなのですか?本当に学習しませんね」
「くっ・・・・・・」
リコが霊夢の前に立つ。
(女の人も、あの身体じゃ、戦えない。霊夢さんについている人を戦わせるのも無理・・・・・・必然的に私が戦うしかない・・・・・・だけど、だけど・・・・・・怖い・・・・・・)
恐怖が彼女の心を覆った。それもそうだろう。リコが命を懸けた戦いは暴走時にしかやったことがないのだ。経験があるのは一回。レイと戦った時だけなのである。
(でも・・・・・・やるしかない・・・・・・)
震える手で剣と銃を握りなおす。
「ダブルアサルト!!」
一気に新島との距離を詰め、剣と銃の攻撃を喰らわせる。しかし、その攻撃を全て剣一本ではじき返す。
「くっ、これなら!!」
「夢想香・突!!」
飛びあがり、新島めがけ急降下する。
「なにッ・・・・・・」
そして新島の身体をアッパーで打ち上げる。そして、最後に銃で数発新島にめがけて放つ。
「中々やりますね。やはり、神というだけあって今までの人たちよりの手ごたえがありそうですね」
攻撃は当たったものの、手ごたえが全くない。
「ではこちらから行きましょう」
「スパイラルカット!」
新島から数多くの斬撃が飛んで来る。
「くっ・・・・・・断符 光風霽月!」
斬撃がすべて消える、しかし目の前に新島の姿はなかった。
「なっ・・・・・・」
完全に姿を見失ったリコ。辺りを見渡すも、新島は見つからない。
「どこを見ているのですか?私はここです」
声がしたのはましただった。向いたときにはもう新島は攻撃体制を取っていた。
ガキィーーン!!
金属同士のぶつかり合う音が辺りに響き、リコの身体が注を舞う。
「リコさん!!」
さとりの声が響いた。鈍い音とともにリコが地面にぶつかる。しかし、鋏を杖に立ち上がった。しかし、足は震えている。
「中々、しぶといですね。良いでしょう。私の雷によって再び地獄のそこへとたたき付けてあげましょう」
「雷帝よ、我が前に立ちはだかる不届きものに裁きを与えよ!!グランドストライク!!」
空が光る。
「しまっ・・・・・・」
この攻撃は防げない。防御行動を取っても死ぬのは間違いないだろう。そう思いながらも、恐怖からかリコは目を閉じた。
「やりましたかね・・・・・・」
辺り一帯を砂埃が覆う。さとりは言葉を出せなかった。少しずつ晴れていく砂埃。中でどんなことが起こったか推測できたさとりは自然を顔を砂埃から背けていた。
「中々、痛てぇ攻撃しやがるじゃねぇか」
「!!」
砂埃が完全にはれる。そこにはリコと、血だらけのレイの姿があった。
「その傷で立っているとは・・・・・・あの人が警戒するだけはあるってことですね」
「レ・・・・・・イ・・・・・・?」
リコにはにわかに信じられなかった。こんな傷で立っている人間などいるはずがない、それなのにレイは何ともないようなそぶりで立っている。
「あんたは確か、リコって言うんだったな、安心しろ。お前は守る、あいつとの約束だからな」
「・・・・・・?」
口調が先程と異なる。それはさとりや智美も気付いていた。
「さて、今回の相手はあんただな」
レイ?は新島の方を向き、指を指す。
「あの攻撃に加えてグランドストライクまで堪えるとは、やはりあの方が目をつけているだけあるようですね。ですが今のあなたに勝ち目なんてありませんよ」
「言ってくれるじゃねぇか」
「その傷で何が出来るというのです」
「ハンデだよ。お前ぐらいにはこれぐらいハンデがねぇとつまんないだろうが・・・・・と言いたいところだが、確かにこの傷じゃハンデのやり過ぎだ」
そう言いながら、近くに落ちていた光輝の刀を拾う。
「これで対等だろう?」
そういうと、右手で、何時でもかかって来いと言わんばかりに挑発をする。
「私の攻撃に堪えた位で図に乗らないことです」
流石の新島も頭に来たようで、新島の殺気が増したのが、その場の全員に理解できた。
「今言った言葉、永遠に後悔するはめになることをその身に刻みなさい」
新島が一気にレイ?との距離を詰め、攻撃を繰り出す。しかし、レイ?はそれをやすやすと受け止めた。
「一応言っとくがさっきの俺と同じと思うなよ」
耳をつんざくような金属音が何度も響く。
「しかけて来ねぇならこっちから行くぞ!!」
そういうとレイは体勢を低くする。
「赬霞乖乱!!」
そ体勢から放たれた一撃は非常に重いもので、刀で受けた新島でさえ、十数メートル後ろに吹き飛ばされていた。
「くっ・・・・・・なら、これなら・・・・・・」
「そんなことしても無駄ですよ」
『!!!!』
新島だ反撃をしようとした瞬間、それを遮った声に、全員の手が止まる。
「彼が強いことはわかったじゃないですか、それ以上すると、私の二の舞になりますけど良いんですか?クロイン」
その言葉を聞いた新島は冷静になったのか、持っていた剣を消した。殺気も消えており、レイ?の方も刀を下ろす。
「誰のせいでこうなったと思うんですか」
「それはすみません」
その言葉とともに一人の男が現れる。その者の名を知っていたリコはすぐに口を開いた。
「グラシャラボラス!!!」
すぐさま武器を握り、警戒を強めるリコ。
「今回は戦いに来たんではないんですよ。彼を迎えに来たんです」
「黙れ!!」
リコはグラシャラボラスに向けて発砲する。しかし、グラシャラボラスは姿を消したため、一発も銃弾は当たらない。
「そんな怒りに任せた攻撃じゃあ、あたりませんよ」
「!!」
真後ろから聞こえたグラシャラボラスの声を頼りに剣を振るリコ。しかし、それをバックステップでグラシャラボラスは避けた。
「とりあえず、このままでは殺されそうなので、撤退させてもらいますね。目的は達成されましたから。さぁ、クロイン、帰りましょう」
「後で覚えおきなさい、グラシャラボラス」
「待て!!」
リコがグラシャラボラスに切りかかる。しかし、その直前にグラシャラボラスの姿は消えてしまった。
「くそっ・・・・・・!!」
膝をつき、地面を殴るリコ。周りはそれを静かに見ることしか出来なかった。そんな中、一人レイ?は霊夢に近付いて来る。
「容態は・・・・・・」
レイ?はさとりに向かって一言そう言った。
「ほぼ、瀕死です・・・・・・私にはどうしようも・・・・・・」
それを聞いたレイ?は懐から鉄扇を取りだし舞を舞う。それは先程さとり達が見た回復扇舞とは異なる舞だった。それにも関わらず、霊夢の身体の傷は言えていく。
「貴様にはまだ役に立ってもらうぜ、博霊の巫女さんよ」
「ぅう・・・・・・」
霊夢が目を覚ます。
「霊夢さん!!」
さとりも驚いた。さっきまであった傷が完全に癒えていたのだ。
「さとり・・・・・・あいつはどうなったの!!?」
半身を起こした霊夢は焦った様子でさとりに聞く。
「大丈夫ですよ、それならさっきレイさんが対応してくれまし・・・・・・レイさん!!?」
さとりがレイ?の方を向いたとき、レイの身体は一気に力が抜けたように倒れた。その声にリコも反応する。
「レイ!レイ!!」
リコが近寄って揺するも返事がない。近くには真っ赤な池が出来はじめていた。
「出血が・・・・・・このままだと死んでしまいます!!」
「紫!見てるんでしょう?見てるんじゃなくて、出てきて永遠亭とここをスキマで繋げなさいよ」
しかし、霊夢の言葉に返事は無かった。
「ったく、あいつったら、来てほしい溶きにないんだから」
「お困りのようね」
『!!』
どこからか聞こえた声に、霊夢達は驚く。
「誰なの!でできなさい!」
「安心しなさい、博霊の巫女。そんなに声を出さなくても、出てくるわよ」
目の前に切れ目が出来る。その切れ目は人が通れるサイズまで広がり、中から二人の人物が出て来た。
「その男の治療、私に任せて貰えないかしら?私は医者の端くれでね、その男とは腐れ縁みたいなもので、昔から、その男のことを診ているの」
藍色の漢服を来た女に霊夢とリコが警戒を強める。
「警戒したところで、その男の色値は助からないわよ」
その言葉に二人は武器をおろした。
「そう、それで良いのよ。聞き分けのいい子で助かったわ。さて、雲雀。急いでレイを運びなさい」
「どうして私ですか!?師匠は私がこの人に対して抱いている感情を知っておられますよね?」
「えぇ、知ってるわよ。でも、ここで一番傷ついてないのって貴女とそこのさとり妖怪だけでしょ?私にはそこのさとり妖怪に大の男を運べるとは思えないのだけど、間違いないかしら?」
「確かに、私一人では、レイさんを運ぶことは出来ません。ということで、雲雀さん。レイさんのことをお願いできますか?」
「だそうよ」
雲雀は返す言葉を見つけられず、
「分かりました・・・・・・」
と一言言ってレイを切れ目の中に運びはじめた。
「さて、あと数名怪我人がいるでしょ?全員いらっしゃい。治してあげるわ」
そういうと、漢服の女も切れ目の中に姿を消す。
「ねぇ、さとり。あんな奴信用して大丈夫なわけ?紫と同じようなものを感じるんだけど」
「大丈夫だと思います。おそらく、悪意はないと思いますから・・・・・」
「おそらく?」
「はい、心を読もうと思ったんですが、漢服の女性の方の心が読めなくて・・・・・・」
「読めないってどういうことよ?」
「分かりません。ですが、ただ一つ、彼女がかなりの力の持ち主出あるということぐらいでしょうか」
「どうするのよ?レイもう運ばれたわよ!」
「今は彼女の言葉に甘えましょう。怪我人の治療が最優先だと思います。ですが、決して警戒を解かないようにしてくださいね、霊夢さん」
「・・・・・・分かったわ」
霊夢がそういうと、さとりは智美に方を貸し、霊夢は光輝を背負ってリコと共に切れ目の中へと入って行った。




