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東方夢幻録  作者: 桜梨沙
第二章 狂った六重奏《セクステット》 〜sextet~
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第三十二話 逃げ出した少女

レイ「おい、これはどういうことだ?」


作者「な、何のことですか?」


レイ「投稿、遅れてるが・・・・・・」


作者「それには訳が・・・・・・」


レイ「知らんな。謝罪だ、謝罪。謝罪をちゃんとしろ」


作者「はい・・・・・・」


ということで、投稿遅れて済みませんでした。


今後も投稿が遅れることがあるかもしれません。


そして、レイの設定を変えました。


首と四肢に漆黒の枷をはめているということです。


話に関わってくるのはかなり先になりますが、どうぞ今後もよろしくお願いします。

 布都が気絶した瞬間、周りの炎は消え、風は元の穏やかな風に戻った。


「何とかなったみたいですね・・・・・・」


「それより、魔理沙の容体は!!?」


 自分、神子、屠自古すぐに駆け付け、後ろから足を引きずりながら霊夢が駆け付ける。


「・・・・・・かなり深刻な状態ですね。動かすのも危険です。この身体じゃ、瞬間移動にも耐えきらないでしょう・・・・・・ですが、すぐに治療しないと命に関わることも事実です」


 皆が一斉に考える。しかし、自分だけが先に行動にしていた。


「簡単な治療なら・・・・・・任せろ」


 魔理沙の上で鉄扇を開き舞を舞う。すると、魔理沙の傷は塞がった。心なしか魔理沙の顔も楽な表情になったようだ。


「あんた・・・・・・凄いわね。治療まで出来るなんて」


「まぁな・・・・・・」


(しっかし、本当に治療ができるなんて思ってなかったんだが・・・・・・まぁ、結果オーライって事でいいか・・・・・・)


「レイ、ついでに私の足も治してくれないかしら?」


「任せとけっ」


 霊夢に向かって魔理沙に舞った舞と同じものを舞う。


「よいしょっ!」


 霊夢の傷も塞がる。


「ありがとう」


 初めて霊夢から礼を言われた。


「霊夢さーん」


 遠くから聞き覚えのある声が聞こえてくる。うさぎのような耳を持ち、ブレザーを着た紫髪の少女。鈴仙・優曇華・イナバだ。優曇華は背中に木箱を背負ってこちらに近寄って来る。


「優曇華じゃない。なんでこんなで所にいるのよ」


「私は薬を売りに来たんですよ。時々、出張販売で人里に来るんです。今から帰るところだったんですよ・・・・・・そんなことより、何かあったんですか?魔理沙さんと布都さん倒れていますが・・・・・・」


 周りを見渡しながら優曇華は問う。


「ええ、ちょっとこいつが異変が起こしたのよ。それでこのありさま」


「異変ですか?いつもの異変とはちょっと違うような気が・・・・・・」


 怪訝そうな顔でこちらを見てくる優曇華。


「ええ、今回の異変はいつものとは違う。お遊びレベルではすまない物よ。こんなことが続けば死者が出るかもね」


「さらっと、恐ろしいこと言うな!不謹慎だ!!」


「まぁまぁ、レイさん落ち着いて。今は永遠亭に向かいましょう。布都と魔理沙を安全な場所に連れて行かないといけませんから」


 神子がそう提案してくる。


「それもそうね、レイの治療だけじゃちょっと心もとないし」


 それに霊夢は自分への皮肉を交えて神子の提案にのる。そして、霊夢は背中を向け永遠亭に向かって歩き出した。それに続いて神子も。


「何だよ、自分の舞は意味がないってか」


「あら、気に障ったのなら謝るわ。ごめんなさいー」


 完全に棒読みの謝り方。それには少し自分も苛立ちを覚えた。しかし、あくまで相手は怪我人。自分の舞の治癒能力に確信が持てないのも確かである。


「ボサッとしてると、置いていくわよ」


 そんなことを考えているうちに霊夢達はかなり先の方にいた。


「あぁ、わかっ・・・・・・って、魔理沙はどうする!!?」


「あんたが運びなさい。あんた私より元気でしょう?」


「いや、あんたの方が元気でしょうが!!こっちはあんたの代わりに戦って死にかけてるし、まだ体中が痛くて悲鳴をあげているんだぞ!!?」


「あんたは男でしょう?大体私は足を負傷しているの。分かる?今でも痛いの。そんな中、人を運べると思う?普通、考えて無理よね?」


「まぁ、そうだな」


「なら、あんたが運びなさい」


「確かに・・・・・・いやいや、意味わからん」


 危うく、霊夢の意味の判らない理論で丸め込まれるところだった。


「とにかく、あんたが運びなさい」


 そう言うと、霊夢達は先に行ってしまった。


「・・・・・・はぁ、なんで自分が・・・・・・」


 大きなため息をつく。すると、


「あんたも大変そうだな」


 屠自古が布都を背負いながら声をかけてくれた。


「まぁ、私も手伝ってやりたいが、布都一人で手一杯だからな」


「ありがとう。あんたのその気持ちだけで充分さ」


 魔理沙を背負う。


「げっ、箒とこの機械まで持たないといけないのかよ」


 一旦、魔理沙を下ろして、機械を拾う。そこには八卦が書かれていた。


「これは・・・・・・八卦?」


「それの名前は八卦炉ですよ。確か霖之助さんが作ったマジックアイテムで、最高傑作の一つだとか」


 優曇華が説明をしてくれる。


「そうなのか?」


「えぇ、魔理沙さんがそうおっしゃっていましたし・・・・・・」


「ふ~ん・・・・・・」


(・・・・・・これ、どっかで見たことあるような・・・・・・)


「あ、八卦炉と箒、持ちましょうか?薬箱で人を背負うことはできませんが、物を手に持つぐらいはできます」


「おっ、助かる。じゃあ、頼んでいいか?」


「はい、もちろんです」


 優曇華に八卦炉を手渡す。その後、彼女は、魔理沙の箒を拾った。自分はその間に魔理沙を背負う。


「じゃあ、行きましょうか・・・・・・って、霊夢さんたちもう見えなくなっちゃってる・・・・・・私たちも急ぎましょうか」


「そうだな」


「あっ、そう言えばあなたのお名前を聞いていませんでした」


「そうだったな。自分はレイ」


「私は・・・・・・」


「鈴仙・優曇華・イナバ、だろう?永琳から聞いた」


「あっ、そうだったんですね」


「よろしくな」


「こちらこそ、よろしくお願いします、レイさん」


 自己紹介を終えた二人は、永遠亭へと足を進めるのであった。




 永遠亭に着いた時、全員が驚いた。永遠亭は半壊状態にあったのだ。


「何よ、これ・・・・・・優曇華、これはどういうこと」


「・・・・・・分かりません。朝から人里にいたものですから」


「おかしいですね。さっきまでは何ともなかったんですが・・・・・・さっきの一瞬でいったいなにが・・・・・・」


 神子も首を傾げる。


「博霊の巫女!!」


 そう声をかけて近寄ってきたのは、レンだった。


「レン!!ここで何があったの?」


「リコが・・・・・・」


「リコがどうしたのよ」


「逃げだした・・・・・」


「逃げた⁉じゃあ、これも・・・・・・」


「リコがやったものだ」


「ということは、まだ暴走しているってことかしら」


「多分、そう言うことだ」


「永琳たちはどこにいるのかしら」


「安心しなさい。ちゃんといるわよ」


 奥から永琳と槍を持ったフェンルオが現れる。


「師匠!!無事だったんですね!!」


 優曇華は永琳に駆け寄る。


「あら、優曇華まで帰ってきたの?ありがとう、でも心配するほどじゃないわ。それより薬のもうは売れたかしら?」


「もちろんです。完売しました」


「そう、それはよかったわ」


「あら、永琳、無事だったの?てっきりがれきの下敷きになったのかと思っていたんだけど」


 霊夢が永琳を挑発する。


「なめられたものね・・・・・・まぁ、そんなことどうでもいいわ。それより、怪我人を運んできなさい。診てあげる。優曇華、薬箱を頂戴。そしてレイから魔理沙を受け取って頂戴」


「はい、お師匠様。じゃあ、レイさん」


 優曇華は薬箱を永琳に渡し、自分の方へ駆け寄って来る。


「すまない」


 そして、優曇華に魔理沙を渡す。


(ふぅ・・・・・・一気に背中が軽くなった)


「俺はフェンルオと先にリコを捜しに行く」


「私も、行きましょう。これ以上被害が大きくなっては困りますからね」


 神子がそう言う。


「自分も一緒に行こう」


(幻想郷を守るのが自分の役目・・・・・・)


 これ以上幻想郷を壊させるわけにはいかない。


「私も後で行くわ」


 霊夢も行くと言った。


「太子様、私は・・・・・・」


 屠自古が神子に問う。


「万が一の事を考えて屠自古は布都のそばにいてください。布都の事は頼みました」


「判りました」


「レンさん、それでどうやってリコさんを捜すのですか?」


「いつもは追跡用に糸を付けているんだが・・・・・・今回はそれまで切られてしまったらしい。しらみつぶしに捜すしかない」


 それを聞いた神子は、腕を組んで眉間にしわを寄せる。


「しらみつぶしですか・・・・・・あまり良い捜し方とは思いませんが・・・・・・今はそれ以外方法がないのでしょう」


「あぁ」


「なら急ぎましょう。リコさんが逃げてからそんなには時間はたっていないはずです」


 神子が全員に急ぐよう促す。すると、フェンルオが案を出した。


「では私は幻想郷の東の方を捜します。レン、あなたは西の方を捜してください。レイさんは北の方を、そして・・・・・・」


「豊聡耳神子です」


「豊聡耳さんは幻想郷の南、つまり、ここの周辺を捜してもらえますか?」


「判りました」


 神子はそう言うと、すぐにリコを捜しに行った。


「ではレン、そしてレイさん。あなた方を人里まで運びます」


 フェンルオがこちらを向く。


「どうやってだよ」


 ここから人里まではかなりの距離がある。


(それをこの竹林からどうやって・・・・・・)


「やって見せたほうが早いですね]


 フェンルオは槍の先端を自分の足元に向ける。すると、自分の足元に風が集まってきた。


「なんだ、なんだ・・・・・・」


「レン、レイさんに近寄ってください」


 レンはフェンルオの言う通りに自分の方に近寄って来た。少しずつ風が強くなっていく。


「・・・・・・おい、フェンルオ。まさかとは思うが・・・・・・上昇気流で人里まで飛ばす気か・・・・・・?」


「よくわかりましたね」


「いや、よくわかりましたじゃない。そんなこと・・・・・・」


 フェンルオに文句を言っている途中で上昇気流によって空中に投げ出される。


「フェンルオ、てぇめえ、後で覚えとけよーーーーーー!!!!!!」




「いよっと」


 レンはこれに慣れているのか、見事な着地。それとは打って変わって自分は・・・・・・


「ごべふっ」


 着地失敗、大ダメージを受けた。


「痛っテテテ・・・・・・なんで自分がこんな目に・・・・・・」


「大丈夫でしたか、レイさん?」


 綺麗に着地を決めたフェンルオが尋ねてくる。


「大丈夫じゃない!!こっちはさっきの戦闘でダメージ受けているんだ!!大体、もっと早く言えよ!」


「それでは、あなたは絶対嫌だというではありませんか」


「うっ・・・・・・」


 フェンルオの言ったことに言葉が詰まる。


(・・・・・・確かに、そんなこと聞かされていたら絶対自分は断るな・・・・・・)


「大体、なんであんなことが出来るんだよ」


「私の能力ですから」


「能力?」


「はい、風を操る程度の能力です」


「へぇー、風を操る程度の能力ね・・・・・・」


「使い方はたくさんあります。一つの例として、先程のように上昇気流で空を飛んでいく。ということもできます」


「でも、今はしなくてよかったんじゃないか?」


「今は一分一秒も惜しいのです。この会話の時間ですら惜しいのですよ。リコが暴れだしたら、もう手が付けられません」


「でも・・・・・・昔は止めれたんだろう?自分も気絶はさせているんだし」


「あの時、リコは本気を出していないぜ」


「はぁ?」


 レンが言った事が理解出来なかった。


「出せなかったといたほうが正しいでしょう。以前、あなたがと一緒にリコと戦った時、リコは一度、その直前まで私たちと戦っていました。つまり、彼女は私たちと二回戦っているのです」


「そうだったのか⁉」


「ああ、だから、あんたと一緒に戦った時リコは本気を出せなかった」


「だが、フェンルオ。あんた、あの時、ボロボロにやられてたじゃないか」


「あの時は、リコの力を見誤りました。あんな力がまだ残っているとは思っていなかったものですから、驚いていたのです」


「ふーん」


「ですが、状況は違います。彼女の体力は完全回復している。例え貴方でも、太刀打ちできませんよ。特にあなたはリコとの戦いで刀を失ったのでは?あの時は刀で戦っていましたよね?でも、今はその肝心の刀がないじゃないですか」


「確かにな」


「彼がいれば別なんですけどね・・・・・・」


「彼って・・・・・・あの時レンが話に出てきた男のことか?」


「はい、あの男がリコの暴走を止めたと言っても過言ではないですね」


「そんな凄い奴だったのか?」


「はい、ほとんどの分野において卓越した人物でした」


「じゃあ、その男を捜せば・・・・・・」


「無理だな」


 その言葉を発したのはレンだった。


「無理って・・・・・・何でだよ?」


「確かにレイさんの言う通りその男を捜せば解決は早いかもしれません。ですが、レンのいうことも正しい」


「どういう意味だ」


「俺たちはあの人の事をほとんど知らないんだ、名前すらな」


「・・・・・・」


(確かに、名前も判らない奴を今から捜すなんてことは果てしなく時間がかかるな)


「だから、俺らで何とかするしかない」


「何とかするって言ったって・・・・・・」


「俺は先に行く。お前らも早く捜してくれ」


 そう言い残すとレンは、駆け足で西の方角の方に姿を消した。


「私も捜してきます。北の方は任せましたよ」


 フェンルオもそういいって駆け足で行ってしまった。


「・・・・・・さて、自分も行こうかね」


 自分は二人と違う方向に向かった。




 一方その頃、逃げ出した少女リコは森の中をさ迷っていた。


「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・」


 樹に手をつき休憩する。


「・・・・・・・・・・・・離れなきゃ・・・・・・」


 そして、再び森の中を走り出すのであった・・・・・・


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