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東方夢幻録  作者: 桜梨沙
序章 鳴り始めた序曲《オーヴァーチュア》 〜overture〜
24/50

第二十三話 VS 鋏少女

「何とか間に合ったようですね」


 頭の後ろで金属の擦れ合う音が聞こえたかと思うとリコの鋏は弾かれた。


「レン、リコの相手を‼」


「応!!」


 レンはリコに追撃を仕掛ける。


「大丈夫ですか、レイさん?」


 フェンルオが手を指しのべてきた。


「すまない」


 フェンルオの手を取り立ち上がる。


「っ・・・・・・・・・・・・」


 しかし、立ち上がった時、左肩に激痛が走った。左手で拳を握ろうとするも、指どころか腕の感覚が急になくなったみたいに、腕が自分の言う事を聞いてくれなかった。


「リコに撃たれたのですね」


「ああ・・・・・・」


「じっとしていてください」


 フェンルオは手を撃たれたところに当てる。すると傷口が少しずつ塞がっていき、左手の感覚も戻ってきた。


「・・・・・・もう動かしていいですよ」


 試しに左手で拳を握る。今度はちゃんと握れた。


「ほんとに早く来れて良かったです。あと数分経っていたら、その左腕はありませんでしたよ」


「えっ・・・・・・どういう意味だ・・・・・・?」


「彼女の能力は、断ち切る程度の能力。彼女の攻撃にはその力が付与されています、もちろんあなたを撃ち抜いた弾にもです」


 それを聞いて驚く。フェンルオ達が駆け付けるのが遅かったら、そう考えると身体に戦慄が走った。


(早く助けに来てくれて助かった・・・・・・)


「くっ・・・・・・まだか、フェンルオ!!?」


 レンが押されている。レンが息を荒げているのに対して、リコは息を乱してすらいなっかった。


「レイさんも、私達と戦ってくれますか?」


「もちろんだ」


「では、お願いしますよ!!」


 フェンルオのリコめがけて突っ込んで行く。それに続き自分もリコめがけて突っ込んで行く。三人の武器と、リコの鋏が激しくぶつかり合う。三人は休みなく攻撃を繰り出した。が、それを全てリコは防いだ。それどころか、リコは三人に反撃まで入れてきたのだ。


(・・・・・・なぜだ・・・・・・数的にはこっちのほうが有利なはず・・・・・それなのに彼女は息一つ乱していない・・・・・・どういうことだ・・・・・・?)


「守り人として仕えている身の為、手加減はしていましたが、これは少々本気を出した方が良いようですね・・・・・・レン!!一気に畳みかけますよ!!」


「判った!!」


夜叉燕やしゃつばめ!!」


夢想香むそうか!!」


炎月輪えんげつりん!!」


秋霜烈日しゅうそうれつじつ!!」


「奥義 狼牙空魔槍ろうがくうまそう!!」


「奥義 游雲驚竜ゆううんきょうりょう!!」


 一見、二人はがむしゃらに技を仕掛けているようにも見える。しかし、その攻撃は連携の取れているものだった。


(・・・・・・すごい・・・・・・あの連撃、少しでも次の動作が遅くなれば味方に攻撃が当たるぞ・・・・・・)


 そこに自分が入る隙など無かった。流石に連続で威力の攻撃を受け続ければ、こちらが勝てる。 誰もがそう思っていた。しかし、その油断が戦況をひっくり返したのであった。


「・・・・・・・・・・・・」


 再びリコは不適な笑みを浮かべる。その時、リコの姿が消えていた。


『!!?』


 二人は辺りを見渡す。


「おい、レイ!!後ろ!!」


 レンの声で振り返ると後ろには、いつの間にかリコが鋏をかまえて、自分の首を斬ろうとしていた。


「うおっ!!?」


 しゃがんで間一髪で避ける。頭上からは、金属を金属の擦れ合う耳障りな音が聞こえる。


「もう一撃来ます、左右どちらかに避けなさい!!」


 今度はフェンルオの声で右に避けた。左を横目で見ると、あの裁ち鋏がかなり深く地面に突き刺さっていた。


(ひぃーーーーーーーーーーー!!)


 あんなのに刺されたら、死しか待っていない。


「早くこっちへ!!」


 どうやら鋏を深く刺しこんでしまったようで、抜くのに手間どっている。その間に、フェンルオ達の元まで下がった。その下がったと同時に鋏の地面から抜けた。


「もう一回行けますか、レン?」


「もちろんだ」


 レンとフェンルオは再び攻撃を仕掛ける。


「・・・・・・切断・・・・・・快刀乱麻・・・・・・」


 ーージョキンッーー


 リコの鋏が空を切った。今までの流れを断ち切るかのように。二人も思わず足を止めた。


「なんだ、今の技・・・・・・」


「・・・・・・私に聞かれても判りません。ですが、嫌な予感はしますね」


「・・・・・・フェンルオ、あの技で行くぞ!!」


「あの技ですか?あの技はなれてはいませんが・・・・・・やるしかないようですね」


 二人は攻撃を仕掛ける。


『秘奥義 ファイナリティ・ゼスト!!』


 フェンルオとレンが交互に敵を吹き飛ばし、挟み込む。そして無数の拳撃を浴びせている。


「・・・・・・断・・・・・・生殺与奪・・・・・・」


 リコが鋏を振り回す。二人の攻撃はかき消された。


「なっ!!?」


 するとリコは鋏を銃と刀にし二人を退ける。


「くっ・・・・・・おかしい・・・・・・リコはこんなに強くはないはず・・・・・・」


「おいフェンルオ、後ろ!!」


「!!」


「・・・・・・・・・・・・エクスペンダブルプライト・・・・・・」


 リコは飛び上がってフェンルオに向かって数発撃ち込む。そして再度鋏に戻しフェンルオめがけて突き刺そうとしてきた。


「・・・・・・っ・・・・・・」


 フェンルオは全弾喰らっていたが鋏だけは避けた。しかし、フェンルオの体はボロボロなっていた。立つのもやっとなのだろう、槍を杖に立っている。


「・・・・・・フフッ・・・・・・」


 そんなフェンルオにリコは追撃をしようとしていた。しかし、レンの方が早く動いていたようで何とかフェンルオを助けだすことが出来た。


「大丈夫か!!?」


「ええ何とか・・・・・・」


 傷口が開かないようにそっと地面にフェンルオを寝かせる。そして、レンがリコの方を向いたその時、リコの鋏がレンの目の前にあった。


「!!」


 レンは鋏に殴られ、まるでボールのように吹き飛ばされ、木に背中を強打し、気を失ってしまった。


「嘘だろ・・・・・・」


 どう見ても今の二人は、朝戦った時よりも力を出していた。それなのにリコはその二人を一瞬で倒してしまった。もう戦えるのは自分だけ。リコも動くことの出来ないフェンルオにも、レンにも追撃する姿勢は見せていない。多分もう自分にしか興味を示していないのだろう。その狂気じみた目はこちらをじっと見つめてくる。


(この状況・・・・・・戦える奴は自分以外いない・・・・・・ドウスル・・・・・・ドウスレバイイ・・・・・・)


 自分より強い人物がやられたのだ。しかも二人同時に。二人を相手していたリコに自分一人で勝つことが出来るのだろうか。可能性はかなり低い。


(・・・・・・だけど・・・・・・その低い可能性に賭けなきゃ・・・・・・死ぬ・・・・・・)


 刀をしっかりと握りなおす。それを見て、リコは突っ込んできた。鋏と刀が擦れ合う。耳障りな音と共に火花が散った。


(くっ・・・・・・重い・・・・・・)


 少女だからといってなめてかかれない。何度の何度の鋏と刀が交差する。


(くっ・・・・・・新しいスペルカードが使えれば・・・・・・)


「簡単じゃない、イメージよ、イメージ」


 霊夢の言葉が頭をよぎった。


(イメージか・・・・・・・やってみるしかない。)


 リコと距離を取る。


(・・・・・・流石にあれだけ動きまわっていたんだ、疲れているはず・・・・・・それに・・・・・・お相手さんもご立腹のようだ・・・・・・)


 なかなか仕留められないのが気に食わないらしい。早く仕留めようとしているのか、焦って動きが粗くなっている。


(まだだ・・・・・・まだ・・・・・・)


 リコが自分に向かって突っ込んでくる。もちろん狙いは首だろう。


(流れる水の如く・・・・・・)


 自分とリコとの距離はどんどん近くなっていく。


(・・・・・・・・・・・・今だ!!!)


「水流 落下流水らっかりゅうすい!!!」


 リコの攻撃を水のように避け、攻撃を叩き込む。飛び上がり追撃。そして、最後にリコを斬る。その攻撃で、やっとリコは倒れた。それと共に、刀のは根元で折れてしまった。



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