第十四話 VS 十六夜 咲夜
「今、降参すれば一撃で送ってあげるけど?」
「結構だ」
「そう、それなら仕方ないわね」
「奇術 幻惑ミスディレクション」
(いきなりかよ!!)
さっきよりも小型のナイフが放たれたかと思うと、咲夜の姿は消えていた。
「どこを見ているんですか?私はこっちよ」
「!!」
後ろから声がしたかと思うと、背中にナイフが刺さる。
「まずは一撃」
「痛ゥ・・・・・・イッツ・・・・・・」
「なにぼーっとしているんですか?まだまだ本気じゃありませんよ」
何とか痛みに耐え、鉄扇を握りなおし、ナイフを避け、咲夜めがけて鉄扇を振り下ろす。
「そっちじゃありません。こっちです」
「!!」
また咲夜に背後を取られる。そして、ナイフが突き刺さる。いくら避けても避けても、咲夜はいつの間にか自分の背後を取っている。
(なぜだ?なぜ咲夜は必ず背後を取れる?・・・・・・能力なのか・・・・・・?・・・・・・こいつをやってみる価値はありそうだ)
背中に刺さったナイフを一本抜き、飾ってあった花瓶に向けて投げる。
「どこに投げているのだか。でもそんなことどうでもいい。これで決める」
「メイド秘技 殺人ドール」
時が止まる。
「あなたは私の能力に気づかないで死ぬ」
先程とは比べ物にならない量のナイフが自分に向かって投げられる。
「3・・・・・・2・・・・・・1・・・・・・」
咲夜が持っている懐中時計は静かに時を刻む。
「そして、時は動き出す」
その瞬間、ナイフは一斉に自分に向かって飛んでくる。
「もうそれは通用しない!!」
鉄扇を開き、ナイフを弾く。パリーン。花瓶にナイフが当たって割れた。
(予想通りだ。咲夜の能力は空間全体の時間を止めること。だから予備動作なしに動けたんだ)
「まだあがくの?なかなかしぶといわね。こっちはまだ掃除が終わってないから早めに死んでもらいたいんだけど」
「それは出来ない注文だ」
そう言いながら鉄扇を咲夜めがけて投げる。
「あら武器投げて攻撃なんて、こんなの避けれるわよ」
咲夜が鉄扇を見ている間に刀を抜き、咲夜めがけて切り込む。
「!!」
再び時は止まる。
「今のはあぶなかった・・・・・・でも今度こそ最後」
咲夜は背後に回ると、一本のナイフを心臓めがけて投げる。
「とどめは一撃で十分」
「そして、時は動き出す」
再び時は動き始めた。ナイフは自分の心臓目がけて飛んでくる。
「甘いな」
心臓を狙ってくるのはわかっていた。軽々とナイフを避ける。それと共に、投げたはずの鉄扇がブーメランのように戻ってき、咲夜目がけて飛んでくる。勝利を確信していた咲夜は、反応するのにワンテンポ遅れ、鉄扇が額に直撃する。その一撃は強烈なもので、咲夜の背中は地面についた。
「見事ね」
どこかで聞き覚えのある声が後ろから聞こえる。後ろを向くと、そこにはレミリアが立っていた。
「咲夜を倒すなんて貴方、新参者なのにやるのね」
(そんなことはない・・・・・・咲夜は自分な手加減をしていた・・・・・・)
「咲夜」
レミリアがそう言うと、さっきまで倒れていたはずの咲夜が、レミリアの横に立っていた。
「なんでしょうか、お嬢様」
「レイを私の部屋に通して、レイは客人よ」
「わかりました」
「その前に・・・・・・」
レミリアがこっちをじっと見てくる。
「レイの怪我の応急処置をして、パチュリーの所に行って治してきなさい・・・・・・あなたも」
「はい、わかりました」




