第十一話 寺子屋にて
「もちろんよ。それが私の生業なんだから」
「あんたも、仕事の一つぐらいしたらどうなの?あんたが働いたところ私見たことないけど」
「あっそ」
「私が行かなきゃだめでしょうが・・・・・・幻想郷を護る。それだけが私に課せられた使命よ・・・・・」
そこで目が覚めた。前の夢の続きのような夢で、現実味を帯びている。
(・・・・・・なんなんだ・・・・・・この夢は・・・・・・?)
記憶にはないことだが、なんだか懐かしい感じがする。
「あら、お目覚めになられていたんですね」
そこには見覚えのある姿があった。
「確か、君は・・・・・・大妖精だったかな」
「そうです。覚えてくれていたんですね、レイさん」
「まあな・・・・・・ところで、ここはどこだ?なんでここに自分が寝ていたんだ・・・・・・?」
「覚えていないんですか?」
頭を働かせるが、そのような記憶はどこにもない。
「レイさん、道端で倒れていたんですよ。出血もしていたし、意識もなかったから、永遠亭に連れて行こうと思ったんですけど、寺子屋の方が近かったし、永遠亭に連れていくほどでもなかったので、寺子屋に運んだんですよ」
口の中が血の味がする。どうやら、大妖精がいっていることは本当のようだ。
「そうだったのか・・・・・・すまなかったな、重かっただろう?」
「いえいえ、五人で運んだんでそんなに重くはありませんでしたよ」
「そうか、それならよかった」
立ち上がって、背伸びをする。
「さて、もう行こうかね」
「もう行くんですか?」
「ああ、いつまでも此処にいそう迷惑をかける訳にもいかないだろう?そんなことをするぐらいなら、自分は直ぐに消えさせてもらうよ・・・・・・そんなことより、大妖精はチルノたちと遊ば・・・・・・」
「大ちゃん、遅い!!」
言葉の途中で襖が勢いよく開かれ、チルノが入ってくる。
「チ、チルノちゃん。待ってていたじゃん」
「そうだとしても、遅いよ!!」
「そんなに時間は立ってないと思うんだけど・・・・・・」
「早くしないと、フランちゃんとあそべなくなっちゃうよ!!」
「すぐに行くから、もう少しだけ待ってて」
「分かった」
そういって、チルノは部屋を出ていった。
「ほら、約束があるんだろう。フランだっけ、その子とあそぶんじゃないのか?」
「ええ、そうなんです、だから紅魔館に行くんです」
(紅魔館・・・・・・)
その単語に聞き覚えがあった。
「ああ、あのときか!」
(そう言えば、宴会の時レミリアってやつが、よかったら、一度紅魔館に来てみない?とかなんとか言ってたな・・・・・・今はやる事無いし行ってみたいが・・・・・・問題はその紅魔館ってのがどこにあるかってことだ)
「ああって、どうしたんですか?」
「そう言えば、紅魔館に来てみないってレミリアに言われてたのを思い出してな。だけど自分はその紅魔館って所に行ったことがないし、場所も知らないんだ」
「それなら、私達と一緒に紅魔館へ行きませんか?遊びに行くついでなので、案内しますよ」
「そうか?それならありがたいな」
「きっとみんなも許してくれると思いますよ?」
「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかな」
「はい!!」
大妖精は笑顔でそう答え、部屋を出る。それに自分も続く。廊下を歩き、寺子屋を出ると、そこには、前に出会たあの四人がいた。
「みんな、レイさんも紅魔館に用があるから一緒についていくことになったの。良いよね?」
「僕は別に構わないけど」
「私も」
「いいのだー」
「そんなこと良いから早く行こうよ!!」
「それなら行こうか」
「おー!!」
(・・・・・・元気だな・・・・・・)
五人の後ろをついていきながら、紅魔館へと向かった。




