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6週間家族  作者: marron
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漂白


 その日、ウィリアムは何やら私に話しかけていたが、何を言っているのかさっぱりわからない。ようやく聞き取れた単語が「ブリーチ」。

「ブリーチ?」

 私が聞きなおすと、そうそうと頷くウィリアム。

 何をブリーチしたいのか。髪の毛?いや、金髪ではないにしても、ウィリアムの髪の毛は薄い色で、ブリーチなど必要ない。

 一応、ちゅんちゅんの脱色した毛先を指さしながら「ブリーチ?」と聞くと、そうそうと頷く。

 髪の毛?


 すると、ジェスチャーで、衣服に何かついたからシュワっとブリーチしたいようなことを示してくれた。

 どれどれと思って、台所用の漂白剤を持って洗面所に行くと、ウィリアムのエプロンが。エプロンには黒いシミや赤っぽいシミが付着している。

 これか。

 てか、コレなに?どんな調理をするとこんなシミが?

 どうやら、イカを捌いたらしい。ウィリアムがイカの説明をするのに、どうしてもタコと区別したいらしく、かなり事細かに説明してくるが、イカだろ?イカの墨が付いたんだろ?別にタコでも良いと思うが。

 とりあえず、私が頭に三角を作るジェスチャーをすると、納得してくれた。うん、イカだね。


 さて、ブリーチの仕方を教えてくれと言われたが、布類にブリーチすると痛みやすいと聞いたことがある。いくら真っ白のエプロンとはいえ、ブリーチは最終手段だ。ということを伝え、まずは、普通の洗濯洗剤でつまみ洗いをしてみた。

 しかしウィリアムはその私の後ろで「ブーリーチ!ブーリーチ!」と変な踊りを踊っている。

 悔しくなってきて、何が何でも洗濯洗剤で汚れを落としてやろうと思うのだけど、時間が経っているせいかイカスミのせいか、黒いシミは全く取れない

 完敗。

 ということで、いざブリーチ。

 そして、洗濯。


 翌朝、真っ白になったエプロンを見て、ウィリアムは親指を立ててニッコリ笑ってくれたのだった。


洗濯ネタはここまでw

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