ラジオ
我が家は朝、ラジオが流れている。
テレビだとつい見てしまうけれど、ラジオだと何かをしながら情報を得られるので便利なのだ。
末っ子は朝6時からラジオで「基礎英語1」を聞いている。
分かっているのかわかってないのか分からないが、とりあえずラジオから流れてくる英語をリピートしたりしている。
ちょうど末っ子がラジオを聞いている時間、ウィリアムは朝食をとっている。我が家の朝食は末っ子の基礎英語が終わってから準備して、揃って食べるのだが、それだとウィリアムが出かける時間に間に合わないので、ウィリアムだけ先に食べているのだ。
普段はスマホを見ながらひとりで朝食を食べているが、同じ机に末っ子がラジオを聞いて座っている。
ウィリアムが家に来て、初めのころは彼が聞いていると思うと恥ずかしいのか、末っ子はボソボソと英語を聞いていた。ラジオのボリュームを下げて、リピートする時も、小さな低い声だった。
だけどだんだん慣れてきて、そのうちボリュームをあげて聞くようになったし、相変わらず低い声でボソボソだけど、それなりにリピートするようにもなってきた。そうそう、こういう慣れって必要だよね。
すると今度は、ラジオから流れてくる基礎英語のスキットを聞いて、ウィリアムが
「ああ、なるほど。それは恥ずかしいねえ」
とか、
「それは違う。きっとその女の子はウソをついている」
とか、
「なんてことだ!事件だ。これから大変なことが起こるぞ」
などと、(勿論英語で)適当に相槌を打っている。
そんなウィリアムに惑わされまいと、末っ子は必死である。
まあ、生きた英語ではあるけど、惑わせてくるからねー。ウィリアム、少し手加減してやってくれ。




