映画好き
ウィリアムは映画が好きらしい。
週末、ひとりで映画を見に行くこともある。私は映画は疲れるので一緒に行ったことはないが、家ではよく見る。(というか、普通のドラマやバラエティよりは映画が好き)
夕飯中に、ちゅんちゅんがある映画の話をした。何やら話題になっている映画があるんだよと。そうしたら、ウィリアムが食いついてきた。
「僕はアメリカで見たよ。かなり衝撃的だった」的なことを英語で。
その後も英語で語り続けるが、理解できない私たち。そこでウィリアムはグーグル翻訳サマに英語を入力。翻訳された日本語を読んで、
「ごっ、げほっげほげほげほ!」
それって18禁じゃん!という内容だった。なるほど、あんまりあす君たちには伝わりたくない感じ(配慮?)なので、伝わらない英語で伝えた挙句の、翻訳機。
あまりの衝撃に、食べていた米が気管に入ってむせまくる私。
「大丈夫か?」と英語で言われても、返せない。
ていうか、私を殺す気か!ごほごほごほ!むせていて、日本語にもならない。
やっと治まってきて、
「R指定じゃないの?君17歳だよね」
と言ったら、
「アメリカでは保護者同伴なら17歳でも見られる」的なことを英語で。
「へえ~、保守的なのか寛容なのかわからないねえ」
「でも僕は友だちと行った。しかもその時16歳だった」的なことを英語で。
「おい!ダメじゃん。ていうか、よく入れたね」
「アメリカの映画館のシステムでね、まず友だちにチケットを買っておいてもらって、僕はR指定のないディズニーの映画のチケットで入場して、中で落ち合う」的なことを英語で。
おおーい!R指定の意味ないぞー!
まあ、でも興味があって楽しんで見てきたらしい。
その数日後、ちゅんちゅんが見たいという、ある昔の映画を見ていたら、80年代のハイレグレオタードを着たお姉ちゃんが、エアロビクスを踊っているシーンが。しこを踏むような蹲踞の構えで、こちらにお尻を向けてワンツーワンツー。
「ワ~オ!」
ウィリアム、そこに食いつくな。エッチなシーンじゃないぞー!




