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スライムを狩る仕事です。  作者: 紅花翁草


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1/23

001

 科学文明の世界にファンタジーの世界が融合した。それは世界に突如と現れた巨大な白い扉。その扉は開かれ状態だった。

 そしてそれと同時に女神からの啓示があった。

「目覚めなさい。そして迫りくる破滅の未来から世界を守りなさい。私はそれを可能にする力を授けましょう。」

 その声を聴いた者を『覚醒者』と呼び、覚醒者にはギフトと呼ぶ祝福が与えられた。それは称号として。

 選ばれたのは当時15歳以上の者達。そして以後、15歳の誕生日を迎えた時刻に、選ばれた者には女神からの啓示が下り称号が与えられる。


「お兄ちゃん……」

「あと…2分かな」


 不安な顔を見せる僕の妹の日葵。

 僕達は並べた布団の上に正座で向かい合い、僕が生まれた瞬間、0時2分を妹の日葵と一緒に待っている。


『目覚めなさい。守護者への運命が定められし者よ。そして世界の全てを見定めなさい。授けましょう。貴方が望む未来を』


「きた! 魔眼だ! 日葵! 僕魔眼になったよ!」


 僕は右手の甲に現れた紋章を見せる。

 この紋章は、与えられたギフトによって絵柄が違っている。

 もちろん、『魔眼』の称号を示す紋章だ。


「ホント!? やったぁ! これでもうお母さん休める?」

「うん! あとはお兄ちゃんに任せて!」

「うん! うん!」


 日葵の瞳から涙が溢れだし、僕へと抱き着く。それを僕は優しく抱きしめた。


 僕達は今、父親の居ない母子家庭の環境にいる。3年前に交通事故で死んでしまったお父さんが、僕に言い聞かせていた言葉。

「お兄ちゃんは妹を守る存在だ。だから日葵を大切にしなさい。」

 僕は望んだギフトが貰えた事に感謝した。

(女神様、ありがとうございます。妹を家族を守る事が出来そうです。)


「もう遅いし、寝よっか」

「……うん」

 そう返事をした日葵は僕から離れない。

「一緒に寝る?」

「うん」


 小学6年生の日葵は、時々僕と一緒に寝る事を希望する。お母さんが夜勤のパートへと仕事を変えてからその頻度が多くなった。


 二人で僕の布団の中へと入って、抱き着く日葵を僕は支える。


「寝れそう?」

「ん~」

「だよね。僕も寝れそうにない。でも明日も早いし、寝ないとね」

「うん。がんばる」

「おやすみ。お兄ちゃん」

「おやすみ。日葵」


 僕の胸に頭を付けている日葵から寝息が聞こえて来る。


(欲しかった魔眼のギフト。本当に良かった。覚醒者になれただけでも嬉しいけど、これでお母さんも安心してくれるはず)


 僕は天井を見つめ、遥か先にある空を思い浮かべる。


(女神様ってどこに居るのかな? ありがとうございます。これで僕は家族を守れそうです。でも……聞いてきた啓示とは違ったような? なんだったかなぁ~ ……まあ、僕はスライム狩りしかしないしな)


 僕にもやっと睡魔が訪れたみたいで、ゆっくりと意識が落ちていくのを感じた。


「アステリオン様、補助をありがとうございました」

「必要な事です。気にしなくていい」

「イレーザ、彼に祝福を授けました。あとは任せましたよ」

「リネア様、ありがとうございます」

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