…
「じゃ、乗ってくれ」
ガンさんは、そう言って路地から少し出たところに停めてある車を指した。
ボスは助手席にアジンは後部座席へと乗り込む。
ボスは先ほどとはうってかわって、茶系のスリーピースのスーツをしっかりと着込んでいる。ちなみにアジンは赤色のチャイナ服のままだ。靴までアジアンテイストの物が用意されていた。
「ガンさんの運転なんです?」
シートベルトを締めながら聞くボス。
「なんだ…不満か?どうせ電磁レールに乗ったら関係ねぇだろ…おら!出発だ」
そうゆうと、車は動き出す。事務所のあった路地をゆっくり離れていく。
「それで?目的地ってどこなんです?確か教授は〘〙大学の所属でしたよね?ここから20分くらいですね」
「いやぁ、教授が亡くなった現場はJAPANColony付属〘〙地区だな」
「えぇ!めちゃくちゃ遠いじゃないですか!!ここからだと超高速使ったって2時間はかかりますよ!コーヒーとか買ってきましょうよ!」
「残念だったな、ここは高速電磁レールの入口だ。そのまま直通で行くぞ」
ニヤリと笑うガンさん。
「…おかしいと思ったんですよ!いつも運転したがらないガンさんが運転だなんて…」
「お前達に任せると寄り道が多過ぎて目的地に辿り着かないだろうが!この間なんて、お茶を買いたいって言ってから昼メシ食べるはめになって目的地に2時間遅れだぞ!?」
そうこう言っているうちに高速電磁誘導レールに乗っている。
「あぁ…そう簡単には降りれなくなりましたよ!でも、途中に出口ありましたよね?」
「おりねぇよ!」