…
「まぁ、最初に言っておくと犯人は分かってるんだわ」
ガンさんはコーヒーのカップをゆっくりと回しながらそう切り出した。
「…やりましたね、解決ですよ」
「それで済んでたらここにいねぇだろ!犯人にもアリバイがあるんだよ!でも、証拠が犯人を指してんだ…」
「もう、犯人でよくないですか?」
ボスは投げやりにホットサンドにかぶりつきながら答える。
「…まぁな…殺られたご遺体がなぁ…偉い教授らしくてなぁ…先生っつうんだけど…知ってるか?」
「「知ってますよ!!」るよ!!」
ボスとアジンが大声でハモる。
「今のナノマシン技術の立役者じゃないですか!…亡くなられたんですね…」
「…もう少しで新しい研究発表するって言ってたのに…」
ボスとアジンは落ち込む。
「…なんだ?そんなにすげぇんだな」
「ガンさん…さすがにもう少し知識をつけたほうがいいですよ」
「うるせぇな…偉い奴だってのは分かってるわ!興味がないだけだろうが!とにかく!証拠が揃ってて犯人じゃないアリバイがあって本当のことがわかんねぇんだ!大きな事件になりそうだからな…冤罪とかだったら大変なんだよ!」
「わかりましたよ、準備します。報酬はいつもの通りに」