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8話

【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


 ほんとに何事でござるか? 声がおさまらないでござるよ。

 周囲を見渡してもそれらいしい人影なんて一つもないというのに、声だけがどこからともなく聞こえてくるでござる。まるで怪奇現象でござるよ。まさか異世界へ転生していきなり怪奇現象に合うとは拙者もついていないでござるな。


「いい加減姿を見せるでござる!! 隠れるなんて武士の風上にもおけない行為でござるぞ!!」


 相手を挑発するように叫ぶがまるで効果はない。

 普通の武士であれば今の挑発で顔を真っ赤にして飛び出して来るはずでござるよ。となるとこの声の正体は武士ではないでござる。これがわかっただけでも相当大きな成果でござるな。武士でなければ拙者の敵ではござらん。たとえ神でもじいのように一刀両断してやるでござるよ。


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


 尚も声は拙者の頭の中に直接きこえてくるかのように絶え間なく聞こえてくるでござる。


 もしや、この声は実際に人がしゃべっているわけではなにではござらんか? どう考えても周囲に人影はないでござるというのに、声だけはずっと聞こえてくるでござる。おかしいでござるよ。


「このレベルアップしましたというセリフにヒントが隠されているのでござるな。レベルアップと言えば、成長でござるか? しかし、拙者にはレベルアップするなんて身に覚えがないでござる」


 いまいちピンとこないがレベルアップしましたという声の正体を突き止めなければならないでござる。これを突き止めないことには声に一生悩まされる可能性もあるでござるからな。


 この声はいつからしだしたでござるか? 拙者が木を切り倒しながら進んでいた時はしていなかったでござる。ならば、さっきの本心の一刀両断で広範囲をぶった切った時からではござらんか?


 今一度思い出してみたが、確かに声が聞こえ始めたのはその時ぐらいな気がしてきたでござる。

 これは拙者が本気を出してしまったが故に発生した事案のようでござるな。まさか拙者の本気にこのような副作用があるとは思わなかったでござるよ。簡単に考えてしまえば、拙者のスキルを使った後にレベルアップしたのであれば、拙者のすべてを一刀両断するスキルがレベルアップしたと考えるのが自然ではないでござらんか? 


 そうなれば拙者のすべてを一刀両断するスキルを使ってみれば解決するでござるな。レベルアップしたというならば何かしらの変化が起きているはずでござるよ。そうでなければ、たまたまタイミングが重なっただけで拙者のスキルは無関係でござったというでほぼ間違えないでござるな。


「っせい!!」


 先ほど木を一刀両断していたくらいの力で手刀を振るう。


 ズバァン!!


 目の前の木、数本が切り倒されて行った。


 目に見えて威力が上がっているでござる。それに心なしか体が軽いような気もしてきたでござるな。いまであれば、もっと強力な一刀両断ができそうでござるよ。


「これは拙者のスキルのレベルが上がっているというよりは拙者自身が強くなっているようでござるな。これも本来はじいが説明してくれていたことのはずでござろうな」


 いまさら不便なことに気が付いたところで説明も聞かずにじいを殺してしまったという事実は覆ることはないでござるな。少し見誤ったかもしれないでござるよ。すべてを説明させてから殺すべきでござった。物事にはタイミングが重要ということを今後の教訓にするでござるか。


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】


【レベルアップしました】





 ようやく、レベルアップの声がやんだ。拙者はしっかりと数えていたので何回レベルアップしたかということは把握しているが、あえてここでは言わないことにしておくでござる。


「何が理由でレベルアップしたのでござろうか? 木を切り倒してレベルアップするのならもっと最初からレベルアップしていないとおかしいでござる。となれば、木を切り倒すことはレベルアップとは無関係って言うことになるでござるな。ならば、最後の渾身の一刀両断がなにかを起こしたっていうことになるでござる」


 拙者が放った斬撃が前方を大きく一刀両断したときにレベルアップする要因があったということでござるな。

 考えられることとしてはスキルの限界を超えて、拙者が力を引き出したということかもしれないでござるな。それ以外に考えられることが思いつかないでござるよ。


「謎は深まるばかりでござるな。どうなっているでござるか?」


 もう一度試してみるのが手っ取り早いでござるかな。そうでござるな、もう一度試してレベルアップが発生するか確認してみるのも悪く無い案でござるな。


 完全に同じことをするために、なぎ倒されている方向へ向かって渾身の斬撃を放つ溜めをする。


「行くでござる!! っせぇぇいいーー!!」


 ズババババァァァァ!!!!

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