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65話

 目の前に現れたリザードマンの体長は2メートルを優に超えているでござるな。拙者よりもかなりでかいでござる。サルもでかかったでござるが、それ以上でござるな。でかいモンスター=強いとか単純な話ではござらんだろうが、見るからに強そうではござるよ。


 こいつらを討伐してしまえば、今日のクエストの目的は達成でござる。追加報酬も狙っていくでござるから、サクッと討伐しないといけないでござるな。流石に瞬殺するのも面白くないでござるから、最初は少しだけ力を図るでござるか。マリリンとの約束があるでござるからな、拙者は約束は守る男なのでござるよ。


「ロックスネークよりも強いということでござるから、どんなものか試してやるでござるよ。期待はずれでござったらすぐに殺すでござるから頑張るでござるよ」


「ガガ、ガガガァァァ!!!」


「いい返事でござるよ。来るでござる」


 一匹が大きな鳴き声を上げ、拙者に向かって飛びかかってくるでござる。それっぽい雰囲気を出すために喋りかけているでござるが、誰かに見られたら恥ずかしいでござるな。

 なかなかの速度ではござるが、これでござったら速度はロックスネークのほうが上でござるな。


 ブンッ。


 リザードマンの鋭いつめによる攻撃を紙一重で躱す。

 避けるのがギリギリになったわけではござらんよ。拙者が攻撃の間合いを完璧に感じ取っているからこうなるのでござる。これも長年の修行のなせる技というわけでござる。


「しかし、このつめは鋭くて喰らったら痛そうでござる。サルとは比べものにならない攻撃力を秘めてそうでござるな。後ろの木にでも攻撃してみれくれないでござるかな」


 ブンッ、ブンッ、ブンッ。


 その後もつめをふり、攻撃を仕掛けてくるでござるがこの速度でござったら直撃するはずもないでござるよ。これだけではいくらなんでも芸がなさすぎるでござるよ。少しでかいサルと同じでござる。期待はずれでござるよ。


「もうほかに攻撃手段はないのでござるか? 飽きてきたでござるよ」


 リザードマンもつめによる攻撃が躱されるのにしびれを切らしたのか、拙者から一度距離をとり、もう一匹が立っている場所まで引いた。


「諦めたのでござるか? それとも、今度は二匹で攻撃でござるか? いいでござるよ。躱しきってやるでござる」


「ガァ」


 リザードマンがパカッと口を開いたでござるぞ。


「口を開いてどうしたでござるか? 二匹では勝てないと判断して仲間でも呼ぶ気でござるか? 拙者は一向に構わないでござるよ」


 数が増えればそれだけ貰える報酬も増えるでござるからな。ぞろぞろと集まってきたところを拙者のスキルで一刀両断してやるでござる。久々にスキルを使えるでござるな。最大出力とはいかないでござるが、爽快に決めてやるでござる。


「うん? まだでござるか? 拙者はそこまで気の長い方ではござらんぞ?」


 すぐに叫ぶものだと思っていたでござるが、どうやら様子がおかしいでござる。

 一匹が口を開いたまま静止しており、もう一匹は拙者の攻撃がいつ来てもいいように備えているようでござるな。


「ガァァァーー!!」


「へ?」


 叫び声と共に、リザードマンの口から炎が放たれた。


 ゴォォォォ!!


 燃え盛る炎が油断していた拙者に向かって飛んでくるでござる。まさか火炎放射の溜めでござったとは、一杯食わされたでござるよ。


「おっと、危ないでござる」


 虚を突かれる形にはなったでござるが、拙者のスピードをもってすれば後手に回ってからの回避でも対応可能でざる。

 もう一匹がこちらをじっと見て、戦闘態勢をとっていたのは無防備になっているもう一匹を守るためでござったか。いいコンビネーションでござるよ。拙者の勘違いで意味はなかったでござるがな。


「すごい火力でござるな。これがリザードマンの強さの真髄ということでござるな。なかなかやるではござらんか。一匹お供に欲しいくらいでござるよ」


 先ほどまで拙者が立っていた場所はリザードマンの炎で燃え盛っているでござる。これを山でされるというのはかなりの脅威でござるな。このままでは一帯が山火事で焼野原になってしまうでござるよ。こいつらも自分たちの住処ごと拙者を葬ろうとするなんていい覚悟でござる。拙者がそれほどの存在だとわかったのでござるか。


「ガガァ?」


 勝負を決めにかかった必殺の火炎放射を躱されたのが驚きなのか間抜けな鳴き声を上げているでござるよ。

 そんな不思議なことでもござらんだろうに、今までの攻撃が一発もあたっていないのに、どうしてこれはあたると思ったのでござるか? しかし、これは事前情報なしで食らうと並みの冒険者ならば黒焦げでござるな。マリリンももう少しモンスターの勉強をしておいて欲しいでござるな。いや、逆に初見で楽しめたのは拙者にとってはプラスでござるか。


「もうこれで終わりでござろう? このまま火がおさまらないのも困るでござるし、まとめて一刀両断するでござるよ。っせい!!」


 ズバァァン!!


 拙者の手刀でリザードマンはもちろん、燃えていた木もすべてを吹き飛ばし、一刀両断。

 斬撃の勢いで、消火も完了。これにてクエストクリアでござる。あとは、追加報酬でござるな。次からは火を吐かれる前に仕留めるとするでござるか。

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