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63話

「タケシさん、今日帰ってきたら明日のことについて話しましょうね。私は明日休みですからお祭りに行くつもりです。一緒に行きましょうね」


「拙者は大会以外には興味ないでござるよ。賞金3万ゴールドというのも安すぎるでござる」


「いいですから、今日は早めに帰ってきてくださいね。待ってますから」


 わがままでござるな。

 マリリンがこんなにもわがままだということを今知ったでござるよ。拙者は冒険者としてクエストをこなそうというのに邪魔するつもりでござるな。


「昨日よりも山を登らないといけないでござるのに、早く帰って来いとは鬼でござるな。拙者だってクエストをクリアするのに一生懸命なのでござるよ」


「楽勝だっていつも言ってるじゃありませんか。今日のリザードマンだって楽勝なんですよね?」


「無論でござるよ。リザードマンでは拙者の相手には役不足でござる。せめて、ドラゴンでも連れてくるでござるな」


 適当にドラゴンとか行ってしまったでござるが、この世界で強いモンスターと言ったら定番は何になるのでござろうかな。やはりドラゴンでござるか? それとも別のモンスターがいるのでござるか?


「ドラゴンなんて滅多に討伐対象になりませんよ。そもそも、人里に近づいてこないですし、危険度が報酬と釣り合いません。Sランク冒険者だって拒否するようなモンスターですよ」


 この世界にもドラゴンはいるようでござるな。拙者も実際にドラゴンを見てみたいでござるよ。相当でかいんでござろうな。それに、カッコいいはずでござる。男たるものドラゴンへの無意味な憧れは通過儀礼のようなものでござる。


「まあ、わかったでござるよ。それでは拙者はクエストに行ってくるでござる」


「はい、行ってらっしゃいませ。今日もタケシさんが無事に帰ってこられるように祈っていますね」


 微笑みながらそういわれると少しだけドキッとしてしまうでござるな。

 これも拙者が女性に対する耐性がないからでござるよ。修行するにしてもこう言うところはどうしようもなかったでござるからな。






「はあ、今日もまたこの山を登らないといけないのでござるか……目の前に山が高く見えるでござるよ」


 軽く走った来た拙者はもうすでに山の麓へと到着しているでござる。

 マリリンからの命令で今日のところは早く帰らないといけないでござるからな。サクッと済ませて、ご要望通り早く帰るでござるよ。これで、遅くなったりでもしたら、マリリンから舐められてしまうでござるよ。


「気を取り直して参るとするでござるか。今日も道中はサルが出没するのでござろうか。狩りすぎもよくないでござるし、今日くらいまでは見逃してやるでござるかな」


 昨日だけでも相当狩っているでござるからな。もうしばらく見逃すのは継続していたほうがいいかもしれないでござる。山のふもとでしかモンスターを狩れない雑魚冒険者のためにもサルは残しておいてやらないといけないでござるからな。




 何度かサルに遭遇しながらも、殺気を放って退かせるでござる。

 サルもいくらモンスターと言えど拙者の殺気に当てられたら本能的にまずいということがわかるのでござるよ。サルは動物の中でも頭がいいほうでござるからな。これくらいは理解してもらえないと見逃す術がなくなってしまうでござる。


「そろそろ、昨日ロックスネークを討伐した洞窟ではござらんか?」


 やはりそうでござる。見覚えのある洞窟を発見したでござるよ。


「ここはスルーでいいでござるな。この洞窟がどこにつながっているか知らないでござるが、まさか上に向かって伸びているわけもないでござるよ。拙者はまだ上に進むでござる」


 洞窟を横目に、さらに上を目指し足に力を込める。

 ちょっと気合いを入れすぎてペースが早すぎているでござる。このままでは、大分早く帰り着いてしまうでござるよ。まあ、リザードマンを探すのに手間取ったらそうはいかなくなるのでござるがな。


「ロックスネークよりも報酬が低いモンスターでござるし、山頂までいかないと生息していないとはならないでござろう。マリリンももう少し勉強しておかないと本当に拙者の役に立つのは難しいでござるな」


 モンスターが生息している場所くらいは正確に把握しておいて欲しいでござるよ。この山というだけでは情報としてはいささか大雑把すぎるでござる。一概にこの山といっても探す範囲が広大すぎるでござる。昨日した半分くらいを歩いているからそこは除外できるでござるが、それにしてもでござるよ。


「もう少し登ればきっと出てくるでござるよな。拙者だってモンスターを探すのに時間を取られるのは嫌でござるよ」


 今の勢いのままリザードマンを見つけて、帰り道で追加報酬を狙っていくのが一番無難で確実でござる。この作戦ならば、帰りが遅れることもないでござるよ。




「このあたりから少し空気が変わったでござるな」


 洞窟を過ぎて、少し登ってきた辺りで急に雰囲気が一変した。


 まるで、ここから先は今までのレベルでは通用しないといわれているような気分でござる。拙者にしてみれば、そっくりそのままお返しするセリフでござるが。多少モンスターが強くなったところで、何も変わらないでござる。


 そろそろ、リザードマン出てくるでござるよ。この変化はそういうことでござろう?

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