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59話

 冒険者ギルドへついたでござるが、別に冒険者たちの人数が多いとかいうことはないでござるな。むしろ、全然いないでござるよ。これはどうなっているのでござるか?


「あ、タケシさん。今日も早いですね。ありがとうございます」


「マリリンでござるか。おはようでござる。ところで、今日は来るまでに人がたくさん歩いていたでござるが、何かあるのでござるか?」


「え? タケシさんはご存じないんですか? 今日は建国記念祭じゃありませんか。正確には今日から3日間かけてお祭りが行われるんです。そのせいで朝から人が多いんじゃないですか」


 建国記念とか平和なものでござるな。モンスターの脅威があるというのにお祭りをしている場合ではござらんだろうに。こう言うお祭りの日も冒険者はせっせとモンスターを狩っているのでござるよ。平和はそれで保たれているのでござる。


「マリリンはいかないのでござるか? 今日も仕事なのでござるか?」


「はい、私は明日と明後日の二日間お休みを貰ってますから今日はお仕事頑張ります。タケシさんはいつでもお休みできて羨ましいですよ」


「金を稼がないといけない拙者に休みなんてないでござるよ。それに、修行を一日さぼるだけでも遅れを取り戻すのにどれだけ時間がかかると思っているのでござるか? 拙者に遊んでいる時間なんてないのでござるよ」


「タケシさんは意識が高いんですね。私だったらすぐに遊びに行っちゃいますね」


 これだから一般人はダメなのでござる。武士でござれば、たかが祭り程度で気分を躍らせたりはしないでござる。これが仮に純粋な強さを求める大会であれば武士たちは歓喜したでござろうが、残念ながらそういうわけでもないでござるからな。


「本当にいろいろなお店が出て楽しいのにタケシさんはいかないんですか? おいしいお店もたくさんあるんですよ。良かったら私が案内してあげましょうか? もちろん、お代はタケシさん持ちですけどね」


 食べ物で釣ろうとはいい度胸でござるな。しかし拙者には宿の飯という最高の晩餐が控えているのでござるよ。これに勝るものはこの世界にはないでござる。


「せっかくの申し出でござるが、拙者には帰って飯を食べる使命があるのでござるよ。まことに悲しいでござるが、拙者は今日もクエストに向かうことにするでござるよ」


「えー、もったいないですよ。まあ、今日は私も仕事でいけないんですけどね。メインイベントは明日と明後日に行われますから明日以降は行ったほうがいいですよ」


「メインイベントとは何があるのでござるか? 国王の挨拶とかでござるか?」


「王都だったらもしかしたらあるかもしれないですが、ここではそんなものはありませんよ。基本は出店が中心ですが、大食い王決定戦や歌うま王、クイズ王なんかもあるんですよ。もちろん、この町だけのお祭りではないので国内一を決めるまでではないんですけどこれも相当盛り上がるんですからね」


 くだらないでござるな。そんなもの決めて何の意味があるというのでござるか。理解に苦しむでござるよ。そんなものをするのでござれば、最強を決める大会を行うべきでござろう。それならば拙者も参加してもいいのでござるがな。


「まったく興味を惹かれないでござる。強いて言うのでござれば、大食いがただで食べれるならでてもいいくらいでござるかな」


「参加費はもちろんかかりますよ。ただで行っては赤字がすごいことになってしまいます。でも逆に優勝すれば賞金が貰えるんですよ」


「賞金でござるか? それは少し話が変わってくるでござるよ。詳しく聞かせるでござる」


「確か、どのイベントも3万ゴールド位でしたかね。太っ腹でしょ? これも年一回の建国記念祭を盛り上げるためらしいです。でも一番の目玉は、冒険者たちの最強を決めるものですかね。町の闘技場で行われて毎年すごい盛り上がりなんですよ。これは、国内で4か所しか開かれないのでこぞって冒険者たちが集まってきます。もちろん、優勝するのは大抵Sランク冒険者何ですが、ごくまれにAランク冒険者でも優勝するようなこともあるらしいです」


 素晴らしい催しがあるではござらんか。まったくマリリンもいじわるでござるな、どうでもいいことばかり説明しておいてさらっと最後にこんな大事なことをもってくるでござるとは。


「拙者が出るとするでござるよ。マリリンも有り金すべて拙者にかけていいでござるよ」


「どうして私が賭け事しなくちゃいけないんですか。それに、私はギルドの職員ですよ。誰から見てもずるいって言われちゃいます」


「ギルドマスターなんて喜んでかけてそうでござるよ。せっかくの稼ぎ時を逃すのはもったいないでござるが、マリリンがどうしても嫌というなら仕方ないでござるな」


「絶対に優勝できる自信があるんですか? この大会はAランク冒険者だけじゃなく、Sランク冒険者も出場するんですよ。それでも言い切れるんですか?」


「絶対でござる。拙者のステータスをマリリンも見たでござろう。優勝できない道理がないでござるよ」


「わかりました。全財産はちょっと無理ですけど、タケシさんにかけてみることにします」


 そう来なくてはでござるな。

 これで拙者も名前を売るチャンスでござる。。同時に賞金まで稼げて最高でござるな。

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