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47話

「おお、よく見えるでござるよ!! これなら、洞窟の中でも見えるでござるよ」


 松明の明かりで、薄暗かった洞窟の中が見えるでござる。

 この調子でござれば、どれだけ中へ進んでも大丈夫そうでござるな。松明は人類の叡智でござるよ。拙者の火起こしも完璧でござるし、これはもう貰ったでござるな。後は、洞窟の中にロックスネークがいればいいでござるなぁ。いや、きっといるでござるよ。


「キノコがあるでござる。見たことないキノコでござるな」


 不気味な青いキノコを発見したでござる。


「これは食べれるキノコでござるかな。小腹も空いてきたでござるし、食べてみてもいいでござるかな。毒とかあるのでござるかなぁ」


 拙者は毒に対する抗体を作る修行もしているでござるから、ある程度の毒であれば問題ないでござるよ。

 キノコを見つけたら食べる、当然のことでござるよな。もう行くでござる、拙者を止めることはできないでござるよ。


 パクリ。


 勢いよく、口へ放り込むでござる。


「意外といけるでござるな。これならいくらでも食べれそうでござるよ」


 むしゃむしゃと租借するでござるが、今のところは大丈夫そうでござるな。

 毒ならすぐに効いてくるでござろうし、まあ毒はなかったということでござろうな。もし毒があっても拙者に効かない程度のものだった場合はわからないでござるしな。


「なんか気分が悪くなってきたような気がするでござるな……」


 拙者がキノコの毒なんか効くはずがないでござる。

 おかしいでござるな、拙者の毒耐性でござればふぐの毒くらいしか効果はないはずでござるよ。


「ふらふらしてきたでござる。やっぱりおかしいでござるよ。この程度の毒で拙者に……」


 いいや、気にしすぎでござる。

 毒のことを考えていたから、体が勝手に反応してしまっているだけでござる。


「はぁ、はぁ、呼吸が……よかった、落ち着いてきたでござるよ。危なかったでござる。やっぱり気のせいでござったか」


 すぐに気分もよくなってきたでござるな。これなら問題なく動けるでござるよ。

 危ないところでござったな、拙者としたことがキノコ程度の毒にやられそうになっていたでござる。いやいや、毒にやられたわけではござらんが、たまたま調子が悪くなっただけでござる。


 小腹は満たせたでござるし、キノコはおやつ替わりにはなったでござろう。


「後は、進んでモンスターを倒すだけでござるな。それにしても、この山で冒険者と出くわさないのは少々不思議でござるな。もしかすると、この山もそれなりに危険度が高い場所なのかもしれないでござるな」


 あれだけ冒険者ギルドにいたはずの冒険者と一人も出くわさないのはおかしいでござる。森という明らかに危険な場所ですら、4人もの冒険者と出会っているというのに、この山ではまだ一人の冒険者とも出会っていないでござるよ。


 絶対におかしいでござる。

 あの町の冒険者は、低ランクの冒険者しかいないのでござるか? 拙者が今Bランク冒険者であるから、この山に来れたということでござるか? 


「まあ、気にしても仕方のないことでござるな。それにほかの冒険者など拙者には関係ないことでござる」


 早く、ロックスネークが出てこないでござるかな。

 サルは大分倒しているとはいえ、ロックスネークはまだ一匹も討伐できていないでござるからな。なかなか出くわさないのも問題でござるよ。こんなに出てこないなら、希少性を考えてもう少し報酬を上乗せしてくれてもいいのではござらんか? 


「進んでいけば出てくるのでござるかな。早く出てくるでござるよ」


 キノコの毒に悩まされながらもずっと歩いているでござるから、大分進んでいるはずでござるが、一向に景色は変わらないのでござるよな。


 ロックスネークというくらいだからこの岩肌を破って出てくるのでござるかな。それならばいつ出てきてもよさそうなものでござるか。

 ちょっと壁を殴ったりしてみて、刺激を与えてみるのもいいかもしれないでござるな。


「突発的な思い付きではござるが、やってみる価値はあるでござるな。洞窟が崩れないくらいの威力で試してみるでござるか。っせい!!」


 ドガンッ!!


 松明を持っている手とは反対の手で、洞窟の壁を殴る。

 ミシミシという音を立て、洞窟全体が揺れるでござる。


「これでどうでござるか? びうっくりして顔をだしてもいいのでござるよ?」


 少し待ってみるが、特に何も起きないでござるな。

 流石に無理がある作戦でござったか……それとも威力が少し足りなかったでござるか? もう一度試してみるでござるか。一回で諦めてしまうのは早いでござるよな。


「二度目の正直でござる。っせい!!」


 ドガガァンッ!!!!


 先ほどよりも力を入れ壁を殴るでござる。

 音を立て、洞窟が揺れるでござるな。

 これは少し力を入れすぎてしまったかもしれないでござるな。何事もやりすぎはよくないでござるよ。


 メキメキメキ。


「何事でござるか!? 洞窟が崩れる音でござるか?」


 やっぱり力を入れすぎてしまったのでござるか? まずいでござるよ。このままでは下敷きでござる!!

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