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19話

「もういいでござるか? 拙者は先を急いでいるのでござるよ。お前に時間を割いている暇はないでござる」


「そんなこと言わねぇでくだせぇよ。同じ冒険者だろう? おっと、自分より格上の冒険者には敬語を使わないといけないですかね。俺も最近Bランク冒険者に昇格したんですから」


 誰も聞いてないことを喋って来ても興味ないでござるよ。それに、Bランクということは拙者が瞬殺したあの三人組よりもしたということでござるな。つまり、雑魚でござる。拙者が取り合う価値もない人間でござるな。これ以上付きまというようなら容赦はしないでござるよ。


「格付けなんかに興味はないでござる。もういくでござるよ」


「え? 待ってくださいよ。どうせ、町へ向かっているんでしょ? 俺も行きますから話聞かせてくださいよ」


 ええい、なんでこいつはこんなにしつこいんでござるか? このままずっとついてくる気なんじゃないでござるか? もう我慢が限界に近づいているでござるよ。このままでは、こんな道中でこいつの首を跳ね飛ばしてしまうことになるでござる。そうなれば、ここは血の海になり、誰かに気が付かれるでござるな。それでは、本当に町を滅ぼすルートへ突入してしまうでござるな。


 こいつの声を聞こえないふりをして町へ向かって歩く。

 流石に無視されてまでついてきたりはしないでござろう。拙者も話しかけて無視されるのは結構心にくるでござるよ。


「ああ、無視なんてひどいですって。ちょっと待ってくださいよーー」


 無駄にメンタルの強いやつでござるな。無視されてもめげずに話しかけてくるその姿勢はあっぱれでござるが、今はただ鬱陶しいだけでござるよ。なんでこんなに拙者に構うのか意味がわからないでござる。拙者が強いアピールをしたせいでござるか?


 一切反応せずに、門へ向かっているとこいつも諦めたのか声が聞こえなくなったでござるな。

 もう大丈夫だろうと後ろを振り返ってみると、2,3歩離れたところに男がついて来ている。正気でござるか? まだついてきているでござるよ。


「やっと、振り返ってくれましたね。どうしました? 実は、無視するのに心を痛めてたんですか? あんまり冷たい態度を無理に取るものじゃないですよ」


「しつこいでござるよ。これ以上拙者に関わるんじゃないでござる」


「俺のしつこさを舐めないでくださいよ。強さの秘訣を見つけるまでどこまでもお供しますから」


 強さの秘訣とかそんな話をしていたでござるか? 何かどんどんややこしくなってきている気がするでござるよ。勘弁してくれでござる。

 ここが人目のない森の中とかならば、こいつはすでに10回は死んでいるのだが、生憎と人目のある道でござる。これでは、こいつを始末できないでござるな。もういっそ、秘訣を教えるとか言って森に誘いこんで始末してしまうのもありなのではござらんか? でも、こいつにそこまでの時間をかけるのは癪でござるな。


「ついてくるのは勝手でござるが、もうこれ以上拙者がお前の言葉に反応することはないでござるよ。それだけは覚えておくのでござるな」


「根競べってことですか。それなら俺にも勝ち目はありますね。単純な強さを競うものでは相手にならないかもしれませんが、根性には自身があります。実際俺は、ここまで根性で冒険者ランクを上げてきたようなものですから」


 根性で冒険者ランクを上げるって一体どういうことでござるか? なんか興味がわいてきたでござるが、ここで話しかけては拙者の負けでござる。武士に二言はないのでござるから、拙者からこいつに話しかけることは二度とないでござるよ。






 宣言通り、一切会話をすることなく、町の入り口である門へ到着した。


「これで町へ入れるでござるな。早速中へ入って行くでござる」


「よかったですね。ようこそ、ボルークヘ。あまり大きい町でもないですが、いいところなんでゆっくりしていってください」


 おい、拙者の独り言に反応して会話している風にするのはやめるでござる!! なんで拙者がこんなやつに心を揺さぶられないければならないのでござるか? ああ、早く殺してしまいたいでござるよ。


 門へ近づいて行くと門番のような人間が立っているでござるな。


 まさかとは思うでござるが、ここで引き止められたりはしないでござるよな。これ以上無用な足止めを食らうようであれば、拙者は我慢の限界を超越して、皆殺しモードに入ってしまうでござるよ。町を崩壊させるまでは決して止まることはないでござる。


「通るでござるよ」


「ようこそ、ボルークヘ。お、ボンピエールさんじゃないですか? 今日はお早いお帰りですね。こちらの方は知り合いですか?」


「ああ、さっきそこで一緒になったんだよ。なんでも、相当強いらしいぜ。俺もその強さの秘訣を見つけるために一緒に行動してるんだ」


「そうでしたか。頑張ってください」


 最悪の事態は免れたが、これはこれでうざいでござるな。

 なんで拙者がこいつと一緒に行動しているような感じになっているのでござるか? こいつが勝手に後ろを歩いているだけでござる。この調子でイライラさせられるのでござるか?


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