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2間 少女、つぶやく

 インターネットカフェが個室でよかった。

 今からすることが後ろめたい事なのかどうかは分からないけど、なんとなく人には見られたくないと思ってしまっていたから。


 早速パソコンを点けて、検索ページを開く。

 そこでいつも使っているSNSを検索して、新しいアカウントを作った。


 アカウント名は……そうだな、名前を文字って、『31』にでもしておこうか。

 そうして、ものの数分で私の秘密のアカウントが出来上がった。

 私のしているいくつもの習い事の1つであるパソコン教室で習ったから、これくらいなら朝飯前というものだ。


 今この一瞬だけは、パソコン教室を通わせたお父さんとお母さんに感謝しなくもない。

 でもそれが逆に自分の首を絞めたのだからざまあみろだ。


「さて」


 アカウントも作り終えたし、早速ハッシュタグ『家出少女』を呟きたいのだが。

 一応確認のため、他の人が呟いているものを見てみようと思い立って、『#家出少女』で検索を掛けてみた。


 すると、呟いているのはみんな女の人のようで、『#家出少女』の他に、自分の今の職業とか年齢とか、自分の写真を載せたりが多かった。


 なぜ写真がみんな下着姿なのかは謎でしかなかったけど。


 なるほど、『#家出少女』の他に自分のプロフィールを書けばいいのか。

 そう思って、私のプロフィールを書こうとキーボードに軽く触れて、止まった。

 SNSは色々な人が見る。そんな中に簡単に私のプロフィールを載せていいモノだろうか。


 なんかよく見ると女子高生だとか30歳だとかの大人の人ばかりで、小学生なんてものは1つとして見当たらなかった。

 だからここで私が素直に書いてしまったら、浮いてしまって目立ちすぎるかもしれない。


 目立つのは良くない。目立てばそれだけお父さんとお母さんにバレるリスクも大きくなるから。

 だからって嘘を書くわけにもいかない。


 だから結局、私は『#家出少女』とハッシュタグだけを付けて呟いた。


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