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第1話 『もしも』の桃太郎の話

この桃太郎の話あと、1話か2話続きます。

昔、ある所におじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川に洗濯しに行きました。おばあさんが川で洗濯をしているとドンブラコ、ドンブラコと何かが流れてきましたがおばあさんはド近眼で何も見えていませんでした。おばあさんはそれが見えないのでスルーしてしまい。その桃はおばあさんを通り過ぎ海についてしまいました。海を漂っているうちになんと鬼ヶ島についてしまいました。鬼ヶ島には門番として2人の鬼がいました。流れ着いた桃を見て2人はひどく驚いていました。そのうちの1人が桃を海から陸地に引き上げ、もう1人が鬼王に報告しにいきました。

「鬼王様、大変です!!」

「どうした。敵襲か?」

「いえ、それではなくたった今この島に大きな桃が流れ着いてきたのです。」

「ほう、それは面白そうじゃの。その桃をこちらに持って参れ。」

「は!!」と言って門番は急いで桃が流れ着いたとこに走っていった。


「おい、その桃を鬼王様のとこに持っていくからお前も手を貸せ!!」

「えっ?、でも、ここ僕も離れたら誰もいなくなるけど……」

「……そうだな、じゃあ、俺が持っていくわ。」

「一人で大丈夫?」

「ああ、多分大丈夫だ……」と大きな桃を持ち上げながら言った。前が見えないのでよちよちと歩いていった。


鬼王の前に桃を持っていくと……

「ほほう、これは見事な桃だ。どれ、切ってみるか。」と言って家臣が持ってきた刀で桃を切ってみると……

おぎゃあ、おぎゃあという声が広間に響き渡った。みんなは一瞬理解ができなかった。

「おい、なぜ桃を切ったら人の赤子が出てきたのだ?」という問にたいし誰も答えられなかった。

そんなことはお構い無しに赤ちゃんは泣き続けた。

「おお、よしよし泣くではない」と鬼王が赤ちゃんを桃から取り出してあやしていた。

泣き声につられて鬼王の奥さんが出てきた。

「あなた、この子はどうしたのですか?」とお腹をさすりながら出てきた。

「まぁ、この子はとても可愛いらしいですわね。」

「そうだろ、桃から生まれたんだよ。」

「へぇー、じゃあ、桃から生まれたから桃太郎という名前にしましょう。」と言って鬼王から桃太郎を奪い取った。

「お〜よしよし怖かったでちゅね。」とあやしていた。桃太郎も泣き止んで笑っていた。


そして、数年が過ぎだ。桃太郎は立派な青年になっていた。

「兄様、一緒に遊びましょ」と走りながら妹の桜がきた。もちろん桜は人間ではなく鬼である。でも見た目は僕とあまり変わらない。

「いいけど、椿には誘ってみたの?」

「姉様に誘ってみたけど、嫌だって言われました。でも、私は兄様と本を読みたいのです!!」

「わかった、わかった」と笑いながら桜とおままごとをした。

おままごとをしてから、家に帰ると父と母が座っていた。

「どうしたんですか?二人とも改まって」

「桃太郎、席に着きなさい。」と母に言われるがままに座った。

「桃太郎、お前は今年で何歳になる?」

「えっと、今年で15になります、父様。」

「そうか、辛い事をさせてしまうが、お前はいずれ俺の後、すなわちこの国を収める物になるのだ。15になった鬼の皇子は世界を旅して、色々な種族の王の元で修行をしなければならない……」

「えっ?そんなの聞いていません……」

「だから、辛い事をさせてしまうと言ったんだ」

「そうよ、桃太郎この旅はあなたのお父さんやおじいさんやそのまた前のおじいさんが何代も続けてきているものなのよ……そして、この旅はあなたが王になった時に手助けをしてくれる者やお嫁さんを、探す旅てもあるのよ……」

「そうだ、これは誰にも話してないがお前の 母は、 鬼族ではなく実は、ヴァンパイアの一族のお姫様なんだ」

「えっ!?、本当なんですか?母様」

「ええ、じゃあ、桃太郎腕出してくれる?」

「嫌です!、絶対に嫌です!!」

「あら、残念……」

「まぁ、そういう事だ。分かってくれ。」

「わかりました。」

「1週間後には、出発した方がいい。それまでに準備をしていなさい。」

「はい」と僕は自分の部屋に戻って準備を始めた。

準備を進めてるとだんだん飽きてきてしまい、気づいたら外を散歩してた。すると、

「桃太郎様ー!!」と元気な声が振り返ろうのした次の瞬間ドンッとぶつかって目を開けた時には空が広がっていた……

「も、申し訳ありません。お怪我はありませんか?」

「ああ、大丈夫だよ。」

「良かった〜、じゃない!!そんな事より私の父から聞きましたよ!!桃太郎様もうすぐこの国を旅立つって!!」こいつは僕の父、酒呑童子の側近茨木童子の娘、鬼灯だ。

「情報が速いね〜、さすが」と笑い飛ばしていると、「ふざけないでくださいッ!!」と顔を膨らませていた。せっかくの可愛い顔が台無しだ。

「まぁまぁ、怒らないで確かに旅に出るのはほんとうだけど何で?」

「やっぱり、本当だったんですか……」

「なんで、そんなに落ち込むの。」

「だ、だって〜。あ、そうだ!桃太郎様、私もその旅のお供に加えてくださいッ!!許嫁として当たり前です!!」

「えっ?それはダメだよ。多分」

「ダメって誰が決めたんですか?」

「い、いや〜それは知らないかなーで、でも、鬼灯の父上と僕の父さんが反対すると思うからダメだと思うよ。第一、危ない旅になるかもしれないから……」

「ッ……桃太郎様、私の事を心配してくれている。私感動しました。やっぱりどこまでもついて行きますわ!!」

「え〜、そんなつもりは……」

「ちょっと、父に聞いてきますわ。」と言い残してものすごいスピードで今来た道を走っていった。あれでも、一応お嬢様なのに……

僕も帰ってから父に一応聞いてみよう。と思いながらまた歩き出した。

歩いている内にいつの間にか黄昏時になっていた。僕は家に帰っていった。

「ただいま帰りました」

「おかえりなさい。そうだ、夕飯の支度の手伝いしてくれないかしら?」

「えーそんなの椿に任せればいいのではないのですか?」

「そう思ったのだけど、あの子まだ外で稽古してるのよ。女の子なのに全く……」

「わかりました。あ、それより父様は?」

「父さんはまだ帰ってきてないけど、何かあるの?」

「はい、実は鬼灯が僕が旅に出るって言うのを茨木童子おじさんから聞いたらしくそれで僕と一緒について行くって聞かなくて……」

「ほんっとに茨木童子は口が軽いね。あとで、注意しなきゃ。」

「ただいまー」

「あっ、父様だ!父様、話があるんですけど後でいいですか?」

「ああ、構わんぞ。」

そうこうしていうるうちに夕飯ができたその頃には椿も帰ってきてた。

「椿、帰ってくるのが遅いわよ。お兄ちゃんに大変だったんだからね。」

「あ〜ごめんごめん。兄貴もあんがと。」

と言って席に着いた。

「それじゃあ、いただきます」と父がいったのに続いてみんなもいただきますをした。


ご飯を食べ終わってから父が椿と桜に僕が旅に出ると話したら。椿は「俺もついて行きたい」と言い、桜は目を潤ませていた。

母は椿が女の子なのに俺と言ったとこに怒っていた。

僕は父の部屋に行って鬼灯のことを連れて行っていい?と聞いてみたら、以外にも承諾してくれた。


朝早く起きて、鬼灯と昨日の場所に集合と言われたので行ってみるともうそこには鬼灯がいた。顔を輝かせながら。

「おはよう。」

「おはようございます。」

「それで、どうだったの?」

「ええ、父上は最初猛反対でしたがなんとかねじ伏せて承諾してくれましたわ。」

「良かったね。」

「ええ、良かったねじゃなくね桃太郎様は?」

「僕の父様は以外にもすぐに承諾してくれたよ」

「じゃあ…… 」

「ああ、一緒に旅に出る?」

「はいッ!!ありがとうございます。桃太郎様!!」

「じゃあ、私は準備をしてきますわ。三日後ここで会いましょう。」

「わかったよ」と言いつつ僕は不思議に思った。僕が旅に出るのは四日後のはずだ。なのになんで一日前なのか?

僕は悩みながら家に帰った。家に帰ると昨日から泣いていた桜がいた。やっぱり今日も泣いていた。「もう、泣くなって!」

「だ、だって〜兄様旅立つって」としゃっくりをあげながら泣いていた。

「大丈夫だよ。旅に出るっていうけどほんの数年だけだから、ね。泣かないで」

「はい。申し訳ありません。兄様に迷惑をかけて」

「じゃあ、僕は準備をするから何かあったら呼んで。」

「わかりました。」

僕は必要なものを準備していった。まず、スマホに特別な地図、刀、その他諸々と気づいたら母にご飯だから降りてきなさいと言われてた。窓の方に目をやるともう夜になっていた。僕はご飯を食べて準備をだいぶ進めててから寝た。それから三日たった、今日はそう言えば鬼灯に公園に来てと言われてた。僕は急いで身支度を整えて母からお小遣いを何故か渡され公園に走っていった。そこにはおめかしをした鬼灯が立っていた。鬼灯に見とれていると。

「遅いですわッ。今日は王国生誕祭の前日祭なんだから思いっきり楽しみましょう!! 」

そうだった、だから母がお小遣いを、渡しながらニコニコしてたのか。僕は鬼灯と一緒に城下町を歩いた、飴細工を買ったり、鬼灯に黒真珠でできた腕輪をプレゼントした。すると鬼灯も僕にサンゴの宝玉でできた指輪をくれた。流石に指輪をつけるのは恥ずかしかったからネックレスにしてもらった。僕達は色々なものをみてまわった。そして、夜景が綺麗なとこで僕達は花火をみていた。

「綺麗ですね。」

「ああ、でもこの景色は暫く見れないんだよね」

「はい、」

「本当にこれで良かったの?」

「もちろんです。桃太郎様と一緒にいれば何もない日がとても楽しく感じられます。」

「それは、良かった。」

と話しているうちに花火が全てうち終わっていた。

「それじゃあ、明日お城の前で待っていてて。」

「わかりました。おやすみなさい桃太郎様。」

「おやすみ。鬼灯」

僕は鬼灯と別れ家に帰っていった。

夕飯を食べて僕は早く眠りについた。


翌日、僕は家族と最後の朝食を食べた。暫く一緒に食べれないのでよく味わって食べた。

食べ終わってから父に鬼族の皇子を表す紋章と母からは必要なお金と団子の入った巾着をもらった。椿からは、短刀を渡しながら「これは、俺の大切なものだ。必ず返せよ」といわれた。桜はやはり泣きながらお守りを貰った。僕は家族に一時の別れの挨拶を済ませ外に繋いであった黒い馬に飛び乗った。僕は城の前にいくとそこには栗毛の馬に乗った結んだ髪を肩に垂らした鬼灯が待っていった。

「おはようございます。桃太郎様」

「おはよう、鬼灯。それじゃあ行こうか。」

と言って門兵に門を開いて外に出ようとしたら後ろから大歓声が聞こえた。振り返ると多くの国民が手を振っていたりしていた。その中には僕の家族と鬼灯の家族達もいた。僕と鬼灯は思いっきり手を振って旅に出た。

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