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【閑話】異世界コンビニあるある……ねーよ その2

引越しはひとまず終わりましたが、メインPCの設置が終わっておらず、ノートから投稿。

7の変換使いにくい……です

商品クレーム編

その1

「この鎧、サイズ合わないんですけどー?」

「あれ? お客様、これLサイズですが?」

「うぇ?! 買ったときMサイズのところにあったよ?」

 あー、商品を見たお客様が戻し間違えたパターンかな?

「まことに申し訳ありません。ではサイズ変更とフィッティングをこちらでさせていただきます」

 お客様は猫獣人の女性だったのでリンさんに任せる。

 軽戦士向けのレザーアーマーをフィッティングルームで調整している。

「ん、ちょっときついかな?」

「そうですか、では、ここを、こうして……」

「あんっ!?」

「おっと、失礼しました。ここもこうすると……」

「ふにゃあああああん!」

「あら、お客様、とてもいい尻尾をしていらっしゃいますね」

 一部の獣人族の間では、耳とか尻尾の毛並みをほめるのは最大限の賛辞とされるそうだ。

「ん、んふう。そんな照れるにゃあ。って、あっにゃあああああああああああ!」

 正直漏れてくる声が悩ましすぎて周囲悶々とした雰囲気は、椅子に座ってじっと立たないお客様が多いことからもうかがい知れた。

「すごく、お似合いですよ?」

「ふぅ、ふぅ。おねぇさん、上がりは何時にゃ?」

「夕方ですね」

「ここ、泊まってる宿にゃ」

「うふふ、困った子猫ちゃんね」

「ふにゃああぁ」

 夕刻、後をつけた冒険者によると、宿の中庭で剣の訓練をしていたという。両手に短剣を持って目まぐるしく斬撃と刺突を繰り広げるがリンさんは剣で防ぐこともせずにそれをすべてかわしてしまう。

 あれはすごかったと別方向で期待以上だったと覗いていた冒険者はビール片手に語り、覗き魔の二つ名を冠する羽目になったとかなんとか。


 その2

「すいません、硬いです」

「はい? どうされましたか?」

「これ……」

 お客様が差し出すものは、から揚げ棒。一口かじった後がある。そしてわずかに衣の色が濃いことを見て取った。いかん、揚げすぎだ。

「まことに申し訳ありません!!」

「いえ、普段はもっとさくっと噛み切れるんですが、きょうのはなぜか引っかかって」

「うーん、そうですね。わずかにですが揚げ時間が長かったようです。大変失礼を」

「いえいえ、で、どうなります?」

「少々お時間いただければ揚げたてをご用意させていただきます。御代はいただきません」

「そうですか、ではそこで待ってますね」

 自らフライヤーの前に立ちから揚げを投入する。じゅわっと音を立て肉は油の中に沈み、程なく浮かんでくる。レベル3桁のステータスをフル活用しわずかな泡の音を聞き分ける。

 程よく火が通り適度に水分が抜けるころあい。弾ける泡の頻度と見極めて一瞬のタイミングを逃さず引き上げ、バットにあける。

 揚げ物は油から引き上げた後も徐々に火が通る。それを見極めて若干早めに揚げるのがコツだ。

「お待たせいたしました!」

 黄金色に揚がったから上げを4つ、串に刺して軽く塩コショウを振る。会心のできばえだ。

「ありがとう、いただきます」

 彼女はふうふうとから揚げを少し冷ましてから上品にかじった。すると……。

「うーーーーまーーーーーイーーーーーーぞおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 なんか目と口からビーム乱射しながら絶叫する。味○か!? それなんてルネッサンス!?


「しっかりと下味をつけ、薄くまとわせた衣はカリッとした食感と肉の歯ごたえのコントラストをつけている。下味も肉本来の風味を邪魔しない程度に薄く、かつ旨みを引き立てる。最後に散らした塩コショウが味を引き締める。何より、最高級のコカトリスのもも肉を使用。これで100ゴールドだって? 正気か!?」

 なんかすごいハイテンションでから揚げを貪り食う。食べ終わるとふっと素に戻り、笑顔で「ごちそうさまでした」と言い残し彼女は立ち去った。


 そして振り返るとレジには長蛇の列が。

「てんちょーーーたすけてーーーーー!!」

 ナギが涙目でヘルプコールをしてくる。俺は無言でバックヤードに入り、から揚げの素とコカトリスのもも肉を発注し、フライヤーの前に立ったのであった。

ネタがうかばないので第2弾を投下

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