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プロローグ
少女の終わりは決まっている。
少女はある時より11回だけ時間を与えられた。
少女の終わりは必ず死である。
決して覆らない。
決して延びる事もない。
終わりは共通して1年間。
つまり、その時を境に少女に与えられた時間は11年と定まった。
少女が16歳になった夜、少女は夢を見た。
その夢はただ彼女に未来を告げる様に残りの人生の回数と日数を語る。
その声は男性の様にも思えるが女性の様にも感じられる。
その人の声からわかったことは少女に向けられた優しさに似た何か。
その人は言った。
「10周とあと365日それが貴方に与えられた残りの時間。どう使おうがそれは自由。でも忘れないでほしい必ず貴方は1年後に死にます。どんな選択をを選しようと、どんな未来を望もうと。そして11周目の最後の日、貴方は……」
この日を境に彼女の人生の終わりへカウントダウンは始まった。