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タナカのミライ  作者: たいさん
1章 ジュズガルド
3/3

2話

私は幼女と森の中を歩きながら考える。


私の指には少し金色がかった金属で出来た、指輪が付いていた。

今までこのような指輪をつけていた記憶は無い。

この森で目を覚ました時に初めて気づいたものだ。

少し、興味本位で抜いてみようとしたが、結構ガッチリと指に巻きついており、私の力では取れそうに無かった。


まあ指輪のことは今はどこかに置いておくとする。

私と幼女は歩き続け、話すうちにいつの間にか仲良くなってしまった。


「ねえ、おねーさんの名前は何?」

「私?私は・・・・・・」


少し、間をおいて私は名前を言った。


「タナカ。」

「へえ、タナカか。珍しい名前だね。」


幼女はその目を宝石のようにして話を聞いてくれた。


「なるほど、本当におねーさんは気づいたらこの森で寝てたのね。」

「そう、何か知ってることってある?」

「知らない、私まだ子供だし。」


そうか、子供にこの話は厳しかったかも、と少し反省する。

そして、しばらく話しながら歩いていると周囲が明るくなってきた。

どうやら森を抜けたようだ。


森の先には一面の草原。

久々に感じる直射日光が私にはまぶしく感じた。

そして、その草原の中に、小さな集落が見えた。


「ほら、あれが私の村!」


小さいが、家が3、4軒そして結構広めの畑。

村らしい村だった。


と、村のほうから少年が走ってくる。

幼女と同じく、緑の髪。だけど、スポーツ少年らしい、ショートヘアーだった。


「おーい、リーサー。母さんが呼んでる・・・って、誰だこの女。」


少年は私に気づいたようだ。

どうやら彼は、幼女の兄のようだ。


「あ、おにーちゃん、この人、迷子のタナカさん。」


思ったよりもダイレクトな説明で私も驚く。

まあ、子供らしく、純粋でいいと思った。



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