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タナカのミライ  作者: たいさん
0章 ハジマリ
1/3

0.白い光の中で

わずかに聞こえたサイレンの音。

それに私は起こされた。


しかし、未だ私の意識ははっきりとしない。

まるで宇宙を漂うかのように私の意識は泳ぐ。


ふと、目の前に私と同じくらいの女の人が見えた。

意識がはっきりとしなかったため、微かにしか見えなかったが、その特徴的な緑色の長髪や、かなり焦っている様子はしっかりと覚えていた。


もう少し、もう少し目を凝らして見ることを試みたが、その瞬間、目を突く真っ白な刺激が伝わった。

そして、ラジカセの一時停止ボタンを押したかのように、私の意識はプツンと途切れてしまった。

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