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 誰にでも言えると思うのだが生物とは何かへ依存する。

 それが生物か言葉か物か地位かもしれない、何に依存するかは別として生物は何かへの執着的な依存を無意識に行っている。

 だが其を自覚するものも居るんじゃなかろうか?

 実際に俺は自分が執着していた物を自覚している。

 それは力だ、俺は強者であることに酔いしれその快感に依存して生きてきた。

 力のみを求め生まれた森を支配するのに3年しか使わなかった。

 つまり俺は強いのだ、森を制覇し大陸を踏破した俺は忠勝だけとゆうのでは満足できなくなる。

 そして作ったのが邪龍教会だ。

 俺が神で俺が王の集団、それは俺の勝利を見届け歴史に刻む生物の集いである。

 この辺りで他の龍が俺の下に下り始めて数億の知的生物を抱える巨大宗教にまでなり果ては知らない山を聖地として作られた巨大な国だ。

 ここで俺は政治的経済的な力を持つようになる。

 そして知った無数の知識、数学や理学に歴史や地理などなど色々な学問を知る。

 そして俺は知力でも頂点を極め、そして同時に種族の制覇を目論むようになった。

 始めに目をつけたのは魔族、王都から遠い町を攻め少しずつ王都に範囲を狭めていく。

 12年の年月を数える頃には最後の砦である魔族の王都は陥落し最強の一角であった四天王は最後の一人を残し失脚、敗北を悟った魔王による白旗は全世界に電撃を与えた。

 当時の魔王と言えば残虐無比で最強の存在である、そんな恐怖の象徴が人間に近い姿へ魔術で偽装した俺の足を全裸でペロペロと嘗めながら尻に突き立てた白旗を降っている動画が全世界に生中継されたのだから。

 強面のオッサンだから気色悪かったけど其よりも優越感で頭が可笑しくなりそうだったのを昨日のように覚えている。

 そして魔族は全てを失う、領土も国の価値も尊厳も栄光も。

 魔族は全員が俺の奴隷となり俺が所有する地下都市で育ててやった。

 全ては俺が気持ち良かったから、俺が現れたら何を置いてもひれ伏して俺を称える。

 それが魔族共に唯一与えた命令だ。

 次に目をつけたのは獣人だ、同じ方法で追い詰めた。

 誤算だったのは人間と手を取った事だろうか?

 着々と進んでいた侵略が奴等に引っくり返されると知っていたら始めに俺は教会を完封しただろう。

 召喚されたらしい数十人の勇者の名乗る集団に邪龍教会は攻められ、俺の栄光は数日のうちに潰えた。

 俺は今海底で死を待っている。

 呼吸ができなくても死ぬことはない俺だが流石に両手足を吹き飛ばされて腹に巨大な穴お開けられて大半の臓器を吹き飛ばされれば瀕死に陥ってしまうのだ。

 ああ、長い長い数千年の人生で始めてかも知れないな。

 こんなにもコンマ数秒に執着し、生に依存する自分を見たのは。

 そんな望みも虚しく俺は、そのご直ぐに死を迎えるのだろうと知ってしまっている。

 最後の悪足掻きなのか、俺は最後の力で自らを石化させ知らない山こと聖地の地下に作られた巨大ドームに転移したのだった。

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