再会
あれから数年が経った。高校に上がって親からの圧や周りからのプレッシャーから逃げる方法を覚えた。覚えたと言っても適当に街で女性を捕まえてセックスするというものだった。始めはケンカでもして紛らわそうとしても一対複数になることが多く全く満たされなかった。けれど互いの肌を重ねる行為は誰かと一緒にいることで突然襲われる哀しみや苛立ちを抑えることが出来た。同級生からは女たらしだの女泣かせだの色々言われたし、陰口も叩かれた。けれど、全く気にならなかった。子供な同級生の話は耳にすら入らなかった。
心にぽっかりと穴が空いている気分だった。何がかけているのか分からない。誰かと肌を重ねることでその穴が何かも探ろうとした。
そんな日々が続き、俺の周りには年上から年下までたくさんの女性に囲まれるようになった。周りに女性がいるからか男友達も出来た。浅はかな友達付合いも何故か心地よかった。
「ねぇ〜今日はぁ誰としてくれるの?」
「ん〜?誰と一緒にヤりたい?」
上目遣いの甘い声で耳元に囁いてくるのを適当にあしらうのにも慣れた。いつものように街中で3~4人の女性を連れて歩いているのが当たり前。その中の1人や2人だけをその日、相手をする。毎日それの繰り返し。飽き始めてもいたけれど俺という存在価値を感じることが出来た。
でもこの日は違った。
いつものようにホテルでヤるだけのはずだったのに今、俺の目の前にいる人物に対して俺はどうしてここまで翻弄されているのだろうか。
行きつけのホテルに入ろうとした所で声をかけられた。
「ハクト…?」
その声を聴いて心が震えたように思えた。長く求め続けていたものがようやく分かったような気がした。
「えっ…なんで…」
中3の頃音信不通となり、二度と会うことはないと思っていた相手、來生が目の前にいた。あの頃とは違って髪も伸び耳にはピアスが増えている。あの頃は俺よりも身長があったけれど久々会うと俺の方が身長を越していた。あの頃とは全く雰囲気が異なり、全く分からないはずだったのがその声を聴いて直ぐに分かった。待ち望んでいた相手が目の前にいること。我慢なんて出来るはずがなかった。
「えっ…ちょ!ハク!!」
後ろで慌てたように声を荒らげる女性。けれどそんなことすらも分からなかったくらいに頭に血が上っていた。
「なんで…なんで…今になって…」
「ハクト…?おまえこそ…なんでここにいるんだ…?」
ドサッと無理やり來生を乱暴にベットに転がす。
目の前が真っ白になったような全く何をしているのかが分からなかった。
「ハクっん…」
乱暴に唇を重ねた。そこからの記憶は全くなかった




