れきけん緊急会議!!
僕らは、二階の会議室へと移動した。
このれきけん棟マジでかい。
「今回の議題はこちら」
と、羽鳥先輩は机の下からフリップを取り出した。
ニュース番組みたいだ。
「体育祭にて行われる部活動対抗リレーにおいて、どのようにして優勝するか」
『うぅ〜ん……』
全員が唸る。
「体育祭といったらやはり体力勝負なので、運動部には勝つことはできないんじゃ……」
「まぁ、そうなりますよね〜……」
「だよね〜……」
「結局はそこよね……」
「あの……」
ここで自己紹介から初めて猫間さんが口を開いた。
「買収すればいいんじゃ……」
「え?」
「ん?」
「えっ」
「えっと……」
『んん〜??』
誰も口にはしていないが、“なんかとんでもないこと言い出した!”と思ってるはずだ。
「あ、えっと……お金を渡して言うことをきいて貰えばいいんじゃないでしょうか……」
「いや内容が理解できなかったわけじゃねぇよ!」
素で言ってんのか!マジかよ猫間さん!
「高良はどう思う?」
「え、えっとぉ……その……買収っていうのは良くないかなぁ〜なんて……」
なんて返せばいいんだ。
キラーパスすぎるだろ。
「それも一つの手ね」
「ですね」
「だね!」
先程全員が思っているだろうというような発言をしたけれど、前言撤回だ。
僕しか思っていなかった。
本当に手段選ばないんだ……。
「というか、その特権をもらったところで何に使うんですか?」
「部活動紹介の用紙の名前を、今度こそ歴史的遺物研究部に変えていただかなくては、このままじゃ部員が減る一方です」
「あー……」
そういえば拷問部って事にされてたな。
「まぁ、結局は名前を変えるのが目的っていう感じですかね〜」
「じゃあ、こういうのはどうかなぁ?」
燃華先輩が、にっこり笑顔で提案した。
「普通に先生に頼むの」
【先生に頼んで、ちゃんと名前を直してもらいました】