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非常識イケメンは今日も無双する  作者: 悠楽
1章──非常識イケメンは能力覚醒をする
3/9

編入と友人

悠楽です。

うっかり長くなってしまいました。すいません。

ここから御都の非常識さが出てきます。

ちょっとやりすぎてしまいました。

原文ではもっと控えめだったんですけどね。

昨日、階段から落ちました。

雨が降っている時に階段を降りるのは気をつけた方がいいですね。


異能学園に編入するために、魔力量と質の検査をしたのだが、魔白輝石の調子が悪いとかで、望の『Aでいいだろ』という独断と偏見で、1年A組に入ることとなった。


この学園、異能学園シアンは、氷属性の子供が入る学園で、他には、炎、水、風、光、闇、土、無の7つの学校がある。シアンはSからFクラスまでがあり、SクラスにはAランクの人が2人いるらしい。で、俺の入るAクラスは、Bランクの人が10人と、Aランクなのに素行が悪くて落とされた人が2人もいるらしい。


また、家というか、身寄りのいない俺は男子寮に入れられた。

三人部屋で、残りの2人というのが、Aクラスでういている方々だそうだ。

どうしよう、ヤバい予感しかしない。勘弁してくれ。

とりあえず寮母さんに案内されて部屋に入る。思っていたよりも広かった。形ばかりの仕切りに、ネームプレートがかかっている。『碧井優斗』『土方弘毅』

残っている一部屋に入ってみると、ベッドと机がひとつずつ、それなりに綺麗だった。風呂とテレビは共用らしい。


(やることがない...)


とりあえず、借りてきた初級ブックを読む。

まずは先程矢を避けた身体強化をもう一度試してみる。

体に流れている魔導脈の魔力を意識する。

脈から魔力を広げるイメージで出して、全身に巡らせる。


(おお)


視界が鮮明になり、体が軽くなった。

巡らせた魔力をどうするかは書いていなかったので、とりあえず戻すイメージをして、戻してみる。


次の検証は、ついでに借りた中級ブックに書いてある、魔力視だ。

魔導脈の魔力を意識して、今度は指先から出す。身体強化を施して鮮明になった目でガン見していると、うっすらと金色の光が見えた。

...金色?

本には、魔力は基本的に本人の属性で色が変わると書いてあったのだが、白くはない。まあ、時折例外があるというので、途中覚醒で、珍しいし、それだろう。

もう一回やってみると、今度はもっとはっきりと金色に燃え盛るような魔力を見た。


続いて最後の検証だ。

望に呆れられた氷像を作る。

とりあえず、自分の形をイメージして、魔力を集約させ、氷に変化させる。


(できた)


さっきと同じように、自分の寸分違わぬ像が出来上がる。本によると、その出来は自分の想像力次第だそうなので、俺は想像力が豊かな方なのだろう。


(魔力を氷に変化させないとどうなるのだろうか?)


ふと、本を読んでいて思った。氷を出す時は、作りたい場所に濃い魔力を集め、それを氷に変化するように念じることで氷が出現、というか魔力が変化する。

そこで、魔力そのものではどうなるのか、と思ったのだ。

魔力を体全体から外に出し、床に広げていく。


(!?...っ...まずいっ)


床が消滅していっている。

慌てて吸収するも、少し凹んでしまい、おかしな感じになってしまった。


(望に謝るか...やだな...)


これから起きるであろう面倒くさい出来事に溜息をつきつつ、床が消滅していった事実に驚き、本をめくる。


(記載が...ない?)


そこら辺の事実確認と、謝罪のために望に電話をかける。困るだろうからと電話番号を教えていてくれたのだ。


『...もしもし?』


電話口から眠そうな望の声が聞こえてくる。


「もしもし、御都だけど」

『うん。知ってるけど、どうしたの?』


若干のデジャブを感じる。

おっと、それより


「魔力を広げたら、床が消滅したんだけど、本を見ても何も書いてないんだ。どういうことかな?」

『床が?』


怪訝そうな声を出す望。


「床が」

『ちょっと待って、魔力を広げたって?』


いや、普通に広げただけだけど?


「普通に、魔力を広げて床に延ばしただけだよ」

『は?』


そこに疑問の余地はあるのだろうか。


『普通は、魔力を集約させたら、すぐに変化させないと霧散してしまうの。だから、魔力が魔素ではなく魔力という形で空気中に存在するのは不可能よ』


そうなのか?でも、出来たけど。


「いや、出来たよ」

『出来たって、魔力の形のまま床に?』

「そうだけど」

『ち...』


ち?

望はかなり慌てているようだが、そんなに大変なことなのか?


『ちょっと待ってて!!今からそっちに行くわ!!』


ドタバタという音が後ろで鳴り始め、電話が切れる。


「着いたわ。それで、どういうことかしら?」


はやっ!?

おかしくない?俺がかけたの学長室にある固定電話だぞ!?

学園から割と距離があるのに...


「はやいな...それで、これなんだけど」


望のスピードに関しては諦めて、床の凹んだ部分を指す。

その部分だけ、コンクリートが露出していた。断面はとても綺麗になっている。


「そんな...魔力で、これを?」

「あぁ、魔力を広げて落としたらこうなったんだ」

「や、やってみてくれるかしら?」


実践を頼まれる。

さっきと同じように、体から出した魔力を集約させて広げる。壁にぶつけると大きくえぐれたので、吸収をする。

望をその様子を魔力視をしながら見ていたようだが...


「え?え?え?あ?え?え?ちょっ、え?」


壊れた機械のようになってしまった。どうしよう。


「えっと、望?」

「え、え?え、いや、でも、え?」

「望?」

「こんなことなんて、ありえない...でも、え?え?」

「のーぞーむー?」

「え?...あ、えーっと、どういうこと?」


やっと我に返ったようだが、どうもこうも、見せた通りだ。


「いや、見せた通りだよ?」

「私の目には、体から出した魔力を集約させて霧散させずに壁に当てた上でさらにそれを吸収したように見えたのだけれど?」


いや、その通りやで。


「そうだけど」

「は?魔力を吸収?」


普通の人にはできないのだろうか。


「魔力が空気中に存在しえないように、人は、魔力を魔力として吸収することは出来ないわ。魔力譲渡でも、一度魔素に戻した上で吸収しているのよ?」


へぇ、そうなのか。いや、出来たけど。


「でも、出来たよ?」

「だから困ってるのよ!これが本当なら大発見よ!?」


あ、そうなんだ。いや、本当だけど。


「...ま、まあ、とりあえず私の頭の整理がつくまで、貴方は他の人より圧倒的に魔力操作に長けている、ということにしておくわ。過去に同じようなことがなかったか、調べておくわね」


望はとても混乱した様子で帰っていった。心配だ。俺のせいだけど。


ガチャ


望が帰ってからしばらくすると、ドアの音がしてひとつの足跡が聞こえてきた。


「ただいまー。あれ、寒い?」

(わっ)


驚いてさっき作った氷像を倒す。


ガッシャーン!!!!!

「うわっ!?」


明らかにやばそうな音に、狼狽した少年の声が聞こえる。動揺し、ドアを開けると、そこには驚いた顔の銀髪碧眼の青年。


「うわっ!?誰!?」


少年が尻餅をつく。


「あ、こんにちは」


そして、ぼっちの人生を歩んできた俺には対人能力(コミュ力)が恐ろしい程にない(どや)


「あ...こ、こんにちは...?」


数秒の沈黙。そして彼がおそらくルームメイトであり、ついでに言うと浮いている(ぼっちである)ということに思い至る。

同族(ぼっち)同士の気まずい沈黙を先に破ったのは向こうだった。


「あの...だ、だれですか?」


そして気づく。これでは俺は不審者(男子寮に入る怪しい奴)になってしまう。


「あ、新しく入った結城御都です」


再びの沈黙。今度それを破ったのは荒々しいドアの開閉音だった。


「さむっ!!」


そう言って彼はずかずかと歩いてくる。


「この部屋に冷房なんてついてたか?ってうおっ!?」


ドアを開けた先に見たものは、見つめ合う少年達。


「...失礼しましたっ!!」

「うぉい!!」


若干不本意な勘違いをされたような気がする。


(確かに女子に間違えられることもよくあるけれども!)


彼の入ったと思われる『弘毅』の方の部屋をノックして入る。


「こんにちはこの度A組に入ることになりました結城ですよろしく!!!!!」


パッと見不良なこいつにペースを握られてはいけないと思い早口で捲し立てて部屋に戻る。


(...)


そして、部屋を出た時から全く動いていない少年(ショタ)の対応に困り、とりあえず寒さの根源の氷像の欠片を吸収する。


「「は?」」


すると、少年といつの間にか来ていた不良が疑問の声をあげる。あっそっか、吸収って普通できないんだっけ。ま、いっか。だって出来るし。


「それ、魔法で作った氷像の欠片ですよね。魔力、というか、神力を吸収するなら神話で聞いたことがありますが、魔法で作り出した物質を吸収するなんて、神話でも聞いたことがありませんけど?非常識過ぎますもしかして、狂ってやがりますか。いやむしろ人間ですか?」


おうおうおう、そうなのか。てかすごいけなされたような気がする。


「だよな」


同、調、すんなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!


「まじですか」

「まじまじ」


この不良、文が短いな。語彙力がないのか?


「あ゛?」


おっとまずい。どうやら声に出ていたようだ。だけど凄まれても怖くないのはどうしてだろう。あれか、どっちかっていうと小柄で可愛らしい顔立ちをしているからか。うん、だね。


「まあ、分りませんけど」

「分かってください!!!!!」「分かれよ!!!!!」


場を収めようとしたのに荒れた。解せぬ。


「改めてA組に入ります結城御都と言います。望にも規格外扱いされました。常識ないけどよろしくお願いします」

「望って」

「あの、学長先生の長澤様ですか?」

「様...?確かに長澤だし学長だったはずですけど」

「「はぁ?」」


えー、あの人ってそんなに偉いの?


「呼び捨てか...」


なんか、話を聞く所によるとすごい偉いらしい。何でもこの社会トップなのだそうだ。そういえば総学長だもんな。頭おかしいヤツとしか思ってなかった。

その後も、俺の常識の無さに若干突っ込まれたものの、仲良くなれた気がする。

俺に友達ができるなんて、なんて優しい世界。


「あ、そういえば名前は?」

「「今更かよ!!」」


だって、呼ぶ必要なかったし、脳内ではショタと不良で呼びわけられたしなぁ...


「僕は碧井優斗。Bランクでアビリティは『氷の人形(アイス・マリオネット)』」

「おいおい、アビリティ言っていいのか?」


焦る不良。


「うーん、悪い人ではなさそうだし...」

「そ、それもそうか」


アビリティスキル、個別能力というのは、ユニークスキルとかとも呼ばれて、一人一人持ってる個人の特殊な能力らしい。ちなみに俺は分からん。

アビリティは奥の手だからそんなホイホイバラしていいものじゃないらしい。


「俺は土方弘毅。Aランクでアビリティは『灼氷(バーニングアイス)の矢(・アロー)』だ」

「じゃ、タメにしよう」「「あ、はい」」


━━━━━━━━こうして、本格的な俺の学園生活が始まる。


リア友しか読者がいません。

ネ友((

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