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Welt Wiler  作者: 空界 数多
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世界の渦

初めての投稿です。

そして、これは私が初めてしっかりと書いた作品でもあります。

ミリタリーとか異能力とか、とみかく自分が好きな物を入れ込んで創ったため、もしかしたら話しにまとまりが無いかもしれません。

それでも、少しでも呼んでくれた皆様に楽しんで頂けたら幸いです。


序章



『異能者』、人より優れた能力、風変わりな能力の言。

人とは違う力を、人は超能力や妖術など様々な呼び方する。

それらを使い分けるのも面倒だ、一つの呼び方をしよう。

特異な能力、『異能力』と呼ぼう。 そして、異能力を扱う人間を、人は異能者と呼ぶ。

それは映画や漫画でよく題材になる、常人には無い特殊な力を持つ者の事だ。

例えば電撃使い、例えばテレポーター、例えば何でも切り裂く斬撃。

当然、そんな物は創作物で現実にはある訳が無い。 

いや、その表現は正確では無い。 

存在するかもしれないが、今のところ私は観た事が無い。

もしこの世界に、私やあなたの考え付く様な異能者が存在したら、そんな異能者達は世の中でどの様に生きるのか?

異能者の存在する世界で、その他の人々は異能とどの様に向き合っていくのか。

異能者だけを集めた学園、異能を研究する都市、あったら確かに素敵なのだろう。

どれもが在り得るが、どれもがただの空想でしかない。

だったら、異能者が他の兵士に混じって戦場を駆け回ろうとも、別に有り得ない話では無いだろう。

これはそういう物語だ。 大した事では無い、あくまで数ある可能性の一つ。

これは、異能者だけの物語ではない。

これは戦いの時代を生きる人々の物語、『鉄』を、『血』を、『思想』を、その他全ての物が大戦という世界の渦へと呑まれていく世界に生きる、人間の物語だ。





大戦の幕開け



2049・9・23  ルーシア連邦領ブランククス近郊

劣悪な道を進む軍用車は、不規則に激しく揺れながら列を成して西の国境へと進んでいく。

私達はこれから、敵の侵攻が開始した為に防衛戦を開始した味方部隊の援護に向かう途中だ。

『繰り返します。 本日未明、EU(ユーロピア連合)評議会が我々ルーシア連邦政府に対し、宣戦を布告。 連邦への武力行動を開始いたしました。 これを受けて、連邦政府はルーシア領西部に向け、連邦軍の派遣を――』

前側の席に付いたラジオからは、ノイズ交じりに何時までも同じ内容が繰り返されるばかり。

退屈しのぎに隣に座る同僚の顔を見てみれば、口元が少し笑っているように見える。

私自身、まだ特に恐怖を感じるという事は無いが、だからと言って別段愉快な訳でも無い。

これから戦場に行く兵士の気持ちに詳しい訳では無いが、少なくとも愉快でハッピーというような心境でもないだろう。

「アリス少尉、何か楽しいことでもありました? 口元がにやけていますよ」

何かあったのかと思い聴くと、少尉は高揚したように話し出す。

「ええ! 当然ですよ‼ なにせ待ちに待った本物の戦争です。 命を掛けた殺し合い、きっと沢山死人が出ますよ! 命をまるで紙くずの様に消費するなんて、考えただけで興奮してしまいます‼」

前言撤回、戦場に向かうのが愉快で楽しみでしょうがない輩が此処に一人。

おおよそ正気とは思えない言場を口にしているのは、私と同じ部隊に配属されているリゼッタ・アリスベル少尉、同僚からは親しみを込めて、アリスと呼ばれている。

美しく透き通った銀髪を持つ、私の数少ない友人の一人だ。

自分で絶世の美少女を名乗るだけあって、その容姿は確かに優れていた。

美しい髪もそうだけれど、その白磁器の様な肌、紅玉色の瞳、切れ長の眉に薄桃の唇。 どれを取っても彼女の容姿は平均を大きく上回っている。

可愛いは正義と言うが、いくら容姿が良いからといって、誰が人格まで保障出来るだろうか?

いや、別に彼女の性格が悪いという訳では無い。

可愛いなら大抵の事が許されるのも、まあそういうものだと思う。

先程の言場から判る通り、彼女は生粋の戦人、戦争狂(ウォーモンガー)という奴だ。

以前、アリス自身が言っていた事だが、彼女は戦いが好きなので無く、危険(リスク)が好きならしい。

しかも厄介な事に、彼女はとある性癖を持っている。

別に、他人の趣味思考に口出しするつもりは無い。

基本的にそういったものは個人の自由であり、それらは尊重されるべきだからだ。

が、いざその当事者になってみると判るが、中々に大変なのだ。

ベッドに寝ていれば同じ毛布に潜り込んで来て、着替えの度に人の肌をあちこち触ってくる。

トイレにまでくっ付いて来た時には、少しだけ恐怖を覚えた。

愛が強い、純愛とはかくも険しい物なのか? はたまた彼女が特別なのか?

彼女は私に好意を抱いてくれている、それも人一倍強烈なものを。

その証拠に、隣でさっきから私の方を見てニコニコ笑っている少女は、私の右手を掴んできて全く離してくれない。

「少尉、人の趣味(戦闘狂的な意味で)に余り口出しはしたくないですけど、少し落ち着いてください。 そんなことで流れ弾にでも当たったらどうするのですか?」

「え……、心配してくれるんですか? へへぇ、うれしいなぁ~」

まるで砂糖を溶かして飽和した様な甘い声を出して、アリスは私に身を寄せてくる。

それと同時に、私の右手を握る力を少し強くなる。

肩に体温が伝わってくる。 少尉の髪が私の顔に近付いて、ふわりと甘い香りが漂ってくる。

恥ずかしさで自分の体温が上がるのが判る。

如何したら良いか判らず、私が苦笑いを浮かべていると、不意に横から声が掛かった。

「アリス少尉、それに凛少尉も、すこし静かにしろ。 普通に五月蝿いから」

声を掛けたのは、私達の正面に座っている班長だった。

今まで仮眠を取っていた班長は、黒い帽子を深く被っていて顔が良く見えないが、あまり良い顔では無いと思う。

班長の顔が悪い訳では無い。 車に長い間揺られたせいで、班長は絶賛車酔いだ。

「「申し訳ありません。 以後、留意します」」

班長に言われた途端、アリスも私の手を離して素早く返事をする。

身動きの取れないで居た私は、班長が話し掛けてきた事に安堵する。

「よろしい。 仮眠をとっている奴も居る、気を付ける事だ」

そう言って隊長は、被っていた黒い帽子を更に深く被り、もう一度眼を閉じてしまった。

良く観れば、隊長の隣に座っているもう一人の同僚も仮眠を取っている様だった。

「全く、これから戦場で殺し合いだって言うのに、班長達はよく眠っていられますよね」

そう言って肩を寄せてくるアリスを手で制すると、自分も姿勢を整え、班長達に聴こえない様に小さい声でアリス少尉に話しかける。

「班長達はベテランですから、私達よりは落ち着いて居てもおかしくは無いでしょう」

というか、戦場に行くのを楽しみにしている奴には班長達も言われたく無いだろう。

私が話している間に、アリスは話を聴く為だと言って、もう一度肩を寄せてくる。

今度は私の腕に、彼女の未発達な膨らみが押し付けられる。

再び彼女の髪の香りが漂ってくる。

それに顔を紅くする私を見て、アリスはクスリと笑う。

「あまりくっ付かないでください、動き辛いのですが……」

私がそう言う間にも、アリスは私の右腕に抱き付いてくる。

恥ずかしがる私の反応を面白がっているのだ。

彼女のペースに乗せられるのは癪だけれど、無理やり引き剥がすのも躊躇いを覚える。

『はぁ……、仕方が無い。 この寒空の下、身を温めてもらっていると思う事にしましょう』

私は車窓から見える空を眺め、これから向かう戦場の事を思う。

色の濃い青空が何処までも続いている。 戦争が始まったなんて、言われなければ判らない。

けれど、兵士は戦う為に居る。 戦う為に私はあるのだ。

きっと、この空が私の最後に見る争いの遠い空になる。


最期まで読んでくださった皆様、本当にありがとう御座います。 楽しんで頂けたでしょうか?

そして、後書きを先に呼んでくれた方も、本文を楽しんでくださると嬉しいです。

すこし説明が少なかったり、逆に説明過多になっている所も多いとおもいます。

自分で書いておいてなんですが、少しキャラクターの数が多かったり設定だけ造り込み過ぎたりと、初心者にありそうな事をしてしまいました。

次の投稿は、まあ今週中に出来たら良いなと思っています。

これからも投稿をしていこうと考えていますので、末永くよろしくおねがい致します。

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