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死ぬとチート能力が手に入れられる事が極自然に受け入れられているわけ

前回の記事は、酔っている時にかいた。悪くない出来だった。なので、今回も、酒を飲んで書く。


そう思って確認したら前々回も酒を飲んでいたらしい。


酒の力はすごい。


今、American Idiots という、ライトノベル、もどきを書いている。これが、まったくウケない。(これを読んだ奴は、読んでみてね。大して、面白くはないと思うけど)


コンペ賞金の、百万円が欲しい。税金を全部払って、借金を払って、エレキギターを買う。オーダーメイドで、ネックもボディもオール・マホガニーだ。ピックアップは、セイモア・ダンカン。チューンオーで、ジャンボフレット。それでもおつりが来る。


そのために、他のウケている小説をいくつか真剣に見た。


ゲロを吐きそうになった。が、ともかく、ここに書くネタを思いついたので、良しとする。


何故、死ぬと特別な能力を得る事が当たり前になっているのか? 


至極簡単な事で、皆死が特別な事であるかのように思っているから。


人が一人死ぬ。それは、現代日本では、異常な事 (らしい)からである。


非現実的な事は、想像できない。


世の中は、残酷な事を、別の奴に押し付け、金をやる事すらも、商売になっている。


金を持っていれば持っているほど、残酷な事を見ずに済む。金を持っていれば持っているほど、善人になれる。


話がそれた。貧乏だから、啓蒙的な話になると、かならずこういう話になる。


とにかく、皆が皆、死を、あまりにも神聖なものだと考えているのだ。死ぬ前には、気の利いた台詞を一つ、二つ残し、必ず死後何かの影響を現世に与える事ができると思っている。


そんな事はない。ただ、状態が変化するだけだ。


俺は、風呂に入る事、クソを垂れる事、眠る事、髪(または髭)を切る事は、死に近いと思っている。


それは状態が代わり、それをしている間は何もできないから。


それと同じような話である。


死は、何も特別じゃない。誰にも出来る事で、誰にでも訪れる事。

霊魂も、輪廻転生も存在しない。死んだ瞬間に、自分の脳に理性を生み出していた電流は発生しなくなり、その何かは消え去ってしまう。それだけの事だ。


死んでも罪は許されない。救われる事もない。当然、スキルやらを得る事もないし、異世界に召喚される事もない。


俺は今まで死体を三度見た。三人とも、近しい人だ。


彼らは誰一人、気の利いた台詞を残さなかった。


彼ら、全員の皮膚に触れた。


冷たかった。本当に、冷たい。精肉売り場の肉を触った事があるかい? あれは、まだ、ぬるいぐらいだ。陳腐な表現だが、氷のような冷たさだ。


彼らは、全員固かった。


一つ、覚えている事がある。死体を運び出す時の話だ。警察や、病院は、自宅で亡くなった死体を運び出してはくれない。俺は数人の親戚と、その死体を運び出した。


痩せた、のっぽの老人だった。


とても、とても重かった。俺はその時、筋力トレーニングに凝っていて、ベンチプレスで、80kgを10回、3repこなしていた。その俺でも、手間取るぐらい重かった。


俺がヘマをして、死体を下駄箱にぶつけた。金属をぶつけたような硬い音がした。死体は動じなかった。当たり前なのだが、痛いとも言わないし、関節が動く事もなかった。蝋人形か、関節に接着剤を流し込んだマネキンのようだった。


彼らは、何も残さなかった。


その中の一人が死んだ時、俺はその人があまりに近しい人だったので、何か、霊魂のようなものが、俺を導いてくれるかもしれないと思った。宝くじを買った。二日に分けて、発表されるものだった。

一日目。数字は全てあたっていた。俺は、神は居ると思った。酒も、煙草も、その日はやらなかった。マスターベーションすら、しなかったと思う。

二日目。数字は全て外れていた。俺はその日、ウィスキーを二本、開けたように思う。神も、霊魂も、存在しなかった。


彼らは、全員、ただ、眠っているようだった……。そして、消え去ってしまった。


考えてみれば当たり前の事で、今この瞬間も誰かが死んでいて、誰かが生まれている。命は、命以上の価値も、命以下の価値もない。


何か残したければ、生きている間に残すしかない。死ねば状況が変わるなんて、とんでもない。無能は、無能として死ぬだけだ。


俺自身も、死にかけた事がある。


神は現れなかった。助けてくれる霊魂も現れなかった。ただ、ただ、生きようとする自分の意思があるだけだった。


世界は溶け合い、何昼夜も過ぎた気がした。子供の頃の思い出と、太陽が沈み、夕日になり、月が昇るビジョンが一緒に眼に見えた。その日だけ、俺は世界と溶け合えた。あの時なら、チーレム小説も書けたかもしれないな。


そして、ただ、俺は、死を、自分の経験として活かすわけでもなく、創造的でない、マスターベーションの道具として使うことは、最低だという分別程度は、持っている。


愛犬が、死んじゃったとかツイートして、リプライを待っているカス、お前らの事だよ。


そういう事は、自分の心の中の祭壇にしまっておくか、そうでなければ、一つのお話として仕上げるべきだ。脳味噌も使わず、ただ、売女が客に向かって染着パンティーを振り回すように、それを使う事は、最低のクズ野郎がやる事だ。


ただ、最近は、その考えも変わってきた。結局、俺が異常なだけらしい。前々からわかってはいたが、俺はそのわかっていた以上に、キチガイらしい。遺灰に、精子か愛液をぶっかける事の方が、正常なのだ。


なので、俺も精子をぶっかける事にする。これで、まともな人間に一歩近づいたわけだ……。


俺は今、生きて、文を書いている。もしこれを読んでいる奴が居たら、お前も生きていて、文を読んでいる。(もし死んでたら、早く成仏してくれ)


お互い、長生きしようぜ。

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