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『死亡宣告』編
「……ぅぅぅ……ううううッ!!」
1人の若い女性が、真っ暗な部屋で震えていた。
ろくに食事や睡眠をとっていないのだろう。頬は痩せこけ、見開かれた目は不気味な程に赤く染まっていた。
「やめて……来ないで……来ないで……来ないでッッ!!」
呪文の様に繰り返される言葉は、救いを求めるモノだった。
しかし彼女の願いは、無惨にも裏切られてしまう。
――――バツンッ!
…………ザー……ザザ――
突如、触れてもいないのにテレビの電源がつく。
「――ひッ……?!」
そして、そこから映し出される映像……それは……
「ギャアアアァアアアァアッッッッ!!!!!!」
彼女の悲鳴が、静寂に包まれた夜の街に響き渡った。