第1話:異世界?
不思議な言葉で始まりました(汗)
長い目と気ままに見て下さればありがたいです。
太陽がじりじりとと照りつける。
「……ここは何処なのよ…一体」
私は照りつける太陽の中を歩いていた。
そして、周りは砂しかなかった。
360度何処を見渡しても砂しかなかった。
別名が【砂漠】って言うしか無いだろ。
しかし、私はそんな記憶がない。
「さっきまで遠矢と些細なケンカまでしていたのに」
と言っても、いつもの兄妹ケンカなのだが。
そう言っても、ジリジリと体力が消耗していった。
ここら辺には日陰もないし…
そして、次の瞬間に私は膝をついた。
「私…ここで人生終わるのかな……」
そして、意識を失った。
……冷たい。
あんな日照の中を歩いていたんだから感覚がおかしくなったのかな。「…ちゃ……おねえ………ん!!」
声が聞こえる…もう少しだけ寝かせてよ。
「お姉ちゃんしっかりして!!」
はっきりとした声が聞こえ、ゆっくりと目を開けると少年が顔を覗かせていた。
まだ、頭がボーっとする。
「お姉ちゃん…大丈夫?」
「私は確か……砂漠の中で倒れて……」
さっきまで砂漠の真ん中で倒れていたはずなのに。
だが、考えが纏まらなく全身が疲れた感覚があった。
「もう少しで脱水症状と熱中症で死ぬところだったんだぞ」
すると、甲冑を着た青年が室内に入ってきた。
「あなたが私を?」
「あそこで見つけられたのがホント奇跡と言うことだ」
砂漠の中を人が見つけるのは砂糖の中に入った一粒の塩の粒を見つけるのと同じぐらいの事だ。
「本当に…奇跡だったんですね」
私の一生分の運を使ったような気分だわ。
「とりあえず、ここは保護区域だから戦争になる事はないだろうし…暫くはここでゆっくりする事だ」
保護区域?
何処の国なんだろう?
「ちょっと聞いても良いですか?」
「出来る範囲でなら」
「ここは何処の国なんですか?」
その前に私が居た場所は日本のはずなんだけど。
「……何を言ってるんだ。ここは、ティスティア王国の最南端に位置する保護区域…【ランリ】と言う村だ」
「……ティスティア?ランリ??」
その言葉は始めて聞いた言葉だった。
世界でもそんな王国や村なんて聞いた記憶もない。
私は、腕を組み考え始めた。
「……ヤッパリ聞いたことないです」
結論の答えは同じであった。
「……そう言えば忘れていたが自己紹介していなかったな」
その言葉に私は我に帰った。
「していませんでしたね…自己紹介」
男性が一回だけ咳を払った。
「ティスティア王国第二騎士団副隊長の【カイル・フォルティア】だよろしく」
「ボクは【クリス・レイジート】だよ。宜しくねお姉ちゃん」
クリスは元気一杯の笑顔で笑ってくれた。
「こっちこそ.…私は【黒崎 光】です」
「…名前がクロザキ?」「苗字が黒崎です…名前は光です」
名前の説明をするなんて思いも因らなかった。
そして、光が居た世界の事をカイルに説明した。
「……地球…ミティアの民と言うことか光は」
「ミティアの民って何ですか?」
「俺達の事をフィリスの民で光達の事をミティアの民と言われているんだ。簡単に言えば力が使えるか使えないかって事だ」
力?
「この世界は魔法と言う言葉が一般的に使われている……そして使うことも出来る」
カインが掌を前に出すと渦巻いた水が手の上で発生していた。
その行動を光はまじまじと見ていた。
「神の加護の下に人は一つだけの属性を得ることが出来る」
「それは生まれてきた時から持つ属性なんだよ。ちなみにボクは【風】だよ」
クリスも手を翳すと掌サイズの風の渦が出来ていた。
「簡単な力なら普通に使いこなすことが出来るんだけど……強い魔法……天候を変えたりとかするのはかなり勉強をしないと身につかないんだ」
魔法って言っても色んな物があると納得した。
存在している魔法は6つある。
光・闇・風・水・火・地
光と闇は高位スキルな為使える魔法使いはほとんど居ない。
その殆どはいるのが貴族とかの金持ちとからしい。
「後は稀に二つの加護を持つ者が居たりするが……それは、先祖がミティアの民とかと噂をされたりもするけどね」
光は掌を上にしてみるが何も出なかった。
「……無属性??」
「……私には素質がないみたいですね」
あはは、と笑うしかなかった。
「……仕方ない。俺がここにいる間は俺が君の保護を引き受ける事になったし」
「ありがとうございます……」
そういって、カインに頭を下げた。
「と言うことは、お姉ちゃんはここにいて良いの?」
「俺のいる期間な」
その言葉に、クリスは目をキラキラさせていた。
「それじゃ、ボクは食材買って来るね」
そのまま、喜んで外に出て行った。
「……あいつ、本当にうれしそうだな」
そう言いながら、カインは優しい目で見ていた。
少し無神経かと思ったが聞いて見た。「さっき言ったよな…ここは、保護区画と……戦争で孤児になった子供や身寄りがない人が集まって造った集落であるんだ」
それって…
「あの子は、その戦争で巻き込まれて途方に暮れていたところを騎士団が保護してんだ」
そうだったんだ。
「……あの子と仲良くしてくれよな…ヒカルをずっと看護してくれたのもあの子なんだから」
「……はい」
その夜は、クリスのお手製の料理で持て成された。
どの料理も、私が居た世界では見たこともない食材であった。
片付けは私がやると言ったがクリスは代わってくれなかった。
クリスに一言外に出ると伝えるとテントの外を出た。
外は、テントが並んでいた。
中央には大きなテントが見えた。
「あそこは……」
「あそこは集落の長のテントと医療テントを併用して使ってる」
後ろから声が聞こえ、振り返るとカインがテントから出てきた。
「右のが長のテントで左が医療テント……今は、怪我人はあまりないから暇状態ではあるがな」
少し笑いながら答えてくれた。
「ここは保護区だけど何処から流れ弾が来るか解らない……」
その言葉と同時に小さく風が吹いた。
「俺に何処まで力があるか分からんけど……ここにいる全員とまではいかないと思うけど出来る限り守りたいと思うよ」
それは、この人の信念だと思う。
「出来ると思いますよ…私はそう思いますから」
私が思うことを伝えた。
そして、この日から私はここでの生活が始まった。