【ひとこいし ■■■■■■■】事件 1
今日も元気によろしくお願いします。
■■県、某所。
場所、特徴、形状等の詳細説明は、陰陽庁及び五星局、または内閣府により禁止通達あり。
時は江戸時代に生まれたとされるこの施設、五代屋敷、賀茂家の流れを継ぐ宗家「勘解由小路家」の隠し結界が施され発見が500年遅れたとされる。
500年越しの結界が解除され、賀茂家当主「賀茂ヨハネ在人」は部下を引き連れ施設の中に入っていった。
賀茂家当主にしてキリシタンの彼は、異教の宗派も学び陰陽への知識、経験、何より暦についての学びが深く、齢45という若さで当主という伏魔殿の主人となった。
「……妙ですね。何も無い。いや、……何も無かったと言われているような違和感があります。何か! 何かありませんか!」
賀茂ヨハネ在人がそう叫ぶと、部下の一人が声を上げる。
「当主! ■が■■、血痕が付着した状態で発見されました! また封鎖された地下への通じる道が」
「本当か。では地下に行きましょう。紙は研究班に渡してください」
この日の部下の編成は17名。施設フロアは主に■■■■で形成されており、家屋の素材は■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。
「では、地下への扉を破壊します。せーの!」
作戦開始から15分経過。
時刻13:25。
部下2名により地下室への扉を開放。
「ぐぅう!!??!」
突如当主、賀茂ヨハネ在人が唸る。
「当主!? 一体何が!!?」
「な、なんだこれはぁ!!!!? あ、悪意、いや、違う、これは……恐怖!? わ、私が、この私が、畏れている……?!あぁありえない、地下に、何がっっ!!?」
賀茂ヨハネ在人の突然の叫びに反応したように、13:27、地下室から声が聞こえたと部下1名が報告する。
その部下は、真っ先に■■■■■■■■だった。
その後■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。
そう呟くと、突然停止する。
「■■■■、どうされましたか?」
賀茂ヨハネ在人が部下に問いかけるも、部下は■■■■■■■■。
異変に気付いた部下が賀茂ヨハネ在人を取り囲むように警戒態勢を取る。
2名の部下が警戒しつつ、停止した部下に接触。救護活動を行う。
「おいしっかりしろ、大丈夫か、何があった!!」
「動けるか!!瞬きでいいリアクションしろ。1回ならYes、2回ならNoだ、意識はあるか!! …………クソ! 意識無し!」
賀茂ヨハネ在人、近くにいた部下に尋ねる。
「先ほど■■■■■■■■があったと。それは何処に」
部下がトランシーバーを起動してうなずく。
「運ばせます。[ザーザー]こちら警護班対童子狩部、先ほどの押収品の紙片を此方に」
「[ザーザー]了解。紙片を其方に。勘解由小路家の記名があり、勘解由小路在信様の書き残した物となります」
「何ッッッ!?」
当主が吼える。
勘解由小路在信。
その名は、江戸時代初期の陰陽師の名である。
……或いは、最後の勘解由小路家の名前の持ち主と言うべきか。
「はい、そう書かれております。そして■■■■■■■■■■■■■■■■」
「■■■■■■■■?■■■■■■■■■■■■■■■■」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。
「■■!? ■■■■■■■■■■■■■■■■」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。
(以下略)
13:57
正式に連絡の途絶を確認。
陰陽庁による再封印が決定。
しかして、その効力はまるで発揮されず、意味はなかった。
賀茂家当主の死亡により、代替わりとして賀茂継邦が息子、賀茂継彦が当主となり、体制を変更する。
――、最後の連絡では。
賀茂ヨハネ在人の残した音声によると。
◼️◼️◼️◼️はぬらりひょんの手に渡ったとされている。
【厄モノガタリ〜花咲き月夜に滅ぶ世界~】
2周目バッドエンド「無辜の暴虐」よりに関する過去エピソードより抜粋
ーーTipsーー
賀茂ヨハネ在人
死体の状況
周囲の部下を皆殺しにした後に右手の人差し指と中指で自らの頭頂部を抉り、脳を掻き回しながら音声を残す。
キリシタンに自殺は赦されておらず、本人が敬虔な信者だった事もあり何か意図があったとされているが、音声以外の証拠は残っていない。
音声データ.mp3
0:00〜1:00
「はぁ、はぁ、うっ(ぐちゅぐちゅ)、ごっ、かでっ、勘解由小路は……っ、すべっ、がっ、し、知ってた……わっ、わた、わた、わたしがまちがぁ、ぎぃぃぃぃい、ひぃ、み、見られている、あー、あああああ部下殺しちゃったああああ、死んじゃったあああああ、ぴっ、おご、いたいねぇ、いたいぃぃぃい(ぐちゃぐちゃ)、ごめんねえええ、ああああ見ないでええええ、本日は東京メトロ東西線をご利用いただき誠にありがとうござ、あっあっ、いらっしゃいませーファミ、ぐああがでは、地下への扉を破壊します。せーの!ががががが、ぬらりひょんがぁあああ、おいしっかりしろ、大丈夫か、何があった!! ぜんぶもってったー!!! もうせかいは、おしま、あっ死ぬっ……あっ(ばちゅん、ぶしゃー) あーあ。あー。が、が。あんっ」