カニングフォーク分類 誓書・写本番号3854より抜粋
魔力を起源とした業は<魔術>と<魔導>に大きく分類され、そこには明確な隔たりがある。
それは<外なる力>と<内なる力>に例えられる。
<中略>
即ちそれは、世界に満ちる力を法則に則り制御する<魔術>と万物の内に満ちる力を振るわせ世界に顕現を試みる<魔導>だ。
<中略>
またその二系統においても更に分類が発生する。
<魔術>においてのその分類とは、火・水・土・風・光・闇の六元素を制御する<コモンマジック>と元素の構造解体と再構築を行う<スペルエンハンス>の二系統だ。
これらは各系統の魔術学院が教育・管理を行うが<スペルエンハンス>においては、ブレイナット公国<光の学徒>魔術学院のみがそれを行い門外不出となっている。
<中略>
<魔導>においてのその分類とは、ヒトを含まない全ての物質に<言の音>を見出す<幻装>と、ヒトの中に<言の音>、つまり神の言葉を見出す<回帰>の二系統だ。
これら<魔導>の伝承は、前者は口伝、後者は魔導書で行われる。
<回帰>は特にこの伝承を教会組織を形成し信仰として行う。魔導書を記した最初の魔導師を開祖とし魔導書は御神体として各派閥教会本部で管理され信仰の対象とされた。
そしてその信仰は各国各地に散らばる教会支部へ写本が配られることで行われる。
教会派閥については次項で述べる。
——カニングフォーク分類 誓書・写本番号3854より抜粋。