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禁忌目録・創世記より




 原初の大地と焔は其処にあった。

 エルフは最初にその大地へ降り立った。

 ドワーフはエルフに呼ばれやってきた。

 セイレーンはドワーフに呼ばれやってきた。

 原初の焔を取り囲んだ三種の影が澱みを造る。

 暗闇から這い出て来たのは小鬼に大鬼。

 歪んだ欲望の塊<魔物>だった。

 そして最後に降り立ったのは<神>と名乗る者だった。


 神は魔物を駆逐し三種の王へ云った。

「安心するがよい、もう魔物は姿を顕さない」

 森の妖精王は神に訊ねた。

「魔物は我々の影より産まれし存在。どのようにして滅されたのか」

 神は答えん。

「深淵に渦巻く澱みへ楔で繋ぎとめたのだ」

 鋼鉄の王は神に訊ねた。

「ならば、我らはこの地に繋ぎ止められたのか」

 神は答えん。

「然り」

 大海原の蛇は神に訊ねた。

「神とはなんぞ」

 神は答えた。

「神とは世界なり、神とはヒトなり」

 そういうと神は自分の似姿で造りし第四の存在。

 世界の善悪と狂気の欲望を秘めた第四の獣<ヒト>を大地に解き放ち、全てを喰らわせてしまった。


 ––––セントバ大図書館 禁忌目録・創世記より。



 

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