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悪意のある普遍的な思想

結露

作者: レー・NULL

 結露した、帰結した。結び目誤って声が出る。偉大な見えざる手を遣わせたまえ、天に座します魂は何処へと。流れぬ水は朽ちていた、どうしようもなく朽ちている。


 祈り、祈りし人の言よ。何故に善足る手足、満ちる心臓、それ故にここまで世界は朽ち行くか。結露し、帰結し、その悪行よ。我らはここまでも救われぬのか。


 満ちて、足りて、祈りを知る。心臓が満ちたとして心は満たされぬ、善足りえたとして中身は足りぬ。どうして祈りを知れようものか、知らぬ言葉が救いに成れようか。


 三位在りて現されますように、我らは何かが欠けているのです。それは思想であるか、または物的であるのだろうか。少なくとも低俗故に、このような惨事を繰り返すのです。


 結び目絶って、また縫って。善足る手足で祈るのです、満ちる心臓に抱くのです。祈りは届き現実となり、腫瘍を焼く審判の日が訪れる事でしょう。故に我らは祈るのです。


 気化し満ちるこの悪意、結露し蝕むに足りえたのだ。祈りの言葉それさえも、湿気る吐息に他ならぬ。これでここまでなのだから、いかほどかと問うに無意味なのです。


もし、審判のラッパを吹く存在が居るのなら、それはきっと人であろうな。


 結露した、帰結した。結び目誤って声が出る。見えざる手などと、言って聞かせる善足る手足。天に座します地に這う魂。朽ちた現実のように、我らさえも朽ちている。


 満ちて、足りて、祈りを知る。心臓が満ちたとして心は満たされぬ、善足りえたとして中身は足りぬ。悪意が結露し腐食し行くこの世界で、どうして祈りに昇華されゆくだろう。


それを目指すには、我らは人足りえたのだ。

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