子供の育て方1
『姉ちゃんと会うのマジで久しぶりだわー......』
アタシは今日、5年ぶりに実の姉と会う予定だ。たまたま姉の家の近くで仕事の用事があり、せっかくの機会だからと思い会うことにした
ピンポーンとアパートの呼び鈴を鳴らす
ガチャりと扉が開くと、そこにはぐちゃぐちゃの髪、酒に溺れたような目、肩には無数のキスマークが付いた姉が家から出てきた
『姉ちゃん、久しぶり〜』
「あー.....久しぶり。早速なんだけどウチ、アンタに頼みたいことあったんだよねー」
「ちょっと待ってて」と言い残し、姉は足早に1度玄関の扉を閉める
姉ちゃんを待っているアタシの耳に〚突如〛聞こえてきたのは
「おい!お前こっち来い!!」
「遊んでねぇで早く来いって言ってんだよ、クソガキ!!!」
?「ぅ…いたい。。」
「は?なんか言ったか?うるせぇんだけど。」
?「いってない…です。。」
「ちっ、、このゴミクズ人間が…」
『は……?』
アタシがその声に困惑していると、怒号と共に足音が少しずつ扉に近づいてきた
再度扉が開くと、姉ちゃんと4歳くらいの「1人の子供」が出てきた
姉ちゃんに子供が産まれていたことは知っていたが、子供が生まれてからは1度も姉ちゃんと会っていなかったため、子供の顔は今日初めて見た。子犬のような愛嬌のある可愛い顔をしている
しかし、子供の顔には無数の傷、ボロボロの服の穴からは痣が見えた
私はさっきの姉ちゃんと子の会話や状態を見てすぐにこの子は姉ちゃんに〚虐待されている〛と察した
「あー、待ったー?」
『いや、別に...それより姉ちゃん……』
「あのさ、アンタの話は後でいいから先にウチの話聞いてくんね?」
『…まぁ、別に良い…けど...』
「このガキ邪魔だからアンタにやるわ」