いやいやくまさん。
ぼくはガラス越しに、
ーいやな予感がした。
口は縫われて動かないけど、
目があった。
キラキラした、目と、
チッ!
目があった。
ぼくを指差して小さな手が父親ってヤツのてをグイグイひいてる。
ー毛深いなあ?ゴリラかよ?
やめてくれ?
おい!
ほんとうに、よせ!
いやだ!
いやだ!
叫び声は、
ーがちゃん。
コインが入れられる。
がんばってね?
明るい電子音とともに、ヤツがくる。
いやだー!
ぼくは、UFOキャッチャーの景品。
いやだー!
アームが近づいてくる。
いやだー!
あれ?
ヤッタネ!
って、
ぼくは、ゴールに、
ー結局、おちるのかよ?