③
(昼ごはん何食べようかな?ラーメンかな?)
「黒田さん、近くにラーメン屋ありませんか?」
「すぐそこに味噌ラーメン専門店がありますよ」
「じゃあそこにお願いします」
車で5分くらい走るとすぐに到着した。
「到着致しました」
車から降りて黒田さんと共に店に入る。
「いらっしゃいませ!そちらの機械で食券を買ってから席にお座りください」
ここは最初に食券を買うお店のようだ。
「黒田さん何にします?奢りますよ」
「いいんですか?ありがとうございます」
黒田さんは遠慮がちにお礼を言ってきた。
「こちらの味噌ラーメン並でお願いします」
俺は味噌ラーメン並と煮卵トッピングで、黒田さんは味噌ラーメン並にした。財布から帯を切って1万円札を出し、機械に入れ食券を買ってから席に着いた。
席に着いてから5分も経たないうちにラーメンがきた。
「お待たせいたしました!こちら味噌ラーメン並、煮卵トッピングでこちらが味噌ラーメン並です」
「ありがとうございます」
俺と黒田さんはいただきますと言ってラーメンを食べ始めた。
「うまっ」
黙々と食べ続け二人ともすぐに完食してしまった。
食べ終えた俺は黒田さんに話しかける。
「近くにショッピングモールってありましたっけ?」
「はい、ございます」
「次そこでお願いします」
「かしこまりました」
少しのんびりしてからお店から出て車でショッピングモールに向かった。
ショッピングモールの中に入るとすぐにタオルが売っているお店があったので、その店に入りバスタオルとハンドタオルを10枚ずつ購入した。
その後、歯ブラシや歯磨き粉、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、ティッシュ、トイレットペーパー、ヘアワックスなどの日用品を買い車に戻った。
「黒田さん、明日も今日と同じ時間にお願いできますか?」
「かしこまりました、朝の10時頃にマンションの前でよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします」
明日も黒田さんが来てくれるというので、今日ところはこれで買い物を終わらせて、家で荷物の片付けをすることにした。
1時間ほど車を走らせると、マンションに到着した。黒田さんにドアを開けてもらい車を降りる。
「本日はありがとうございました。お荷物はコンシェルジュの方に預けてあります。明日10時にマンションの前でお待ちしております」
黒田さんは俺が見えなくなるまで頭を下げていた。
マンションのエントランスの中に入るとコンシェルジュの高岡さんが待っていた。
「おかえりなさいませ秋庭様。お荷物部屋の方までお運びしてもよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします」
俺は先にエレベーターに乗り部屋に戻った。少しすると、チャイムが鳴る音がしたので玄関を開ける。
「お荷物お届けに参りました。どちらまでお運びいたしますか?」
「全部玄関に置いちゃって大丈夫ですよ」
「かしこまりました」
高岡さんは玄関に荷物を全て置くとエントランスに戻っていった。
「よし、片付けるか」
まずは袋から3つ箱を取り出した。箱から靴を取り出しシューズクローゼットの中に仕舞って空の箱を袋の中に戻した。
次にdollで買った服を全て袋から取り出しハサミでタグを切っていく。洗濯機がまだないので袋の中に戻してリビングの端の方に置いておいた。
その後、今日買った時計をクローゼット部屋のガラスケースの中に仕舞いに行く。指紋認証でガラスケースを開け、箱に中から取り出す。箱の中に時計を仕舞うとガラスケースの中に戻し、元に戻す。
ふと、明日着る服とお風呂に入るためのタオルや下着がない事に気がついた。
「どーしよう、コインランドリー行くか」
どーしようかと考えていると携帯の通知音が鳴った。また神様からだ。
『コンシェルジュに頼めばクリーニングやってくれるよ』
俺はコンシェルジュに電話をした。
「はい、コンシェルジュの高岡です」
「秋庭です。クリーニングお願いしたいんですが」
「かしこまりました、今から取りに行かせていただきます」
しばらく待つと、チャイムが鳴る音がしたので荷物を持ち玄関に向かうと玄関を開けた。
「高岡です。受け取りに参りました」
「ありがとうございます。今日中に終わりますか?」
「どのくらいの量でしょうか?」
俺は今日買った全ての服とタオルを渡す。
「これ全部は無理ですかね?」
「3時間ほどかかってしまいます、がよろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です。よろしくお願いします」
「出来上がりましたらお届けに参りますので、少々お待ちください。失礼致します」
俺は夕飯をデリバリーして食べ、のんびりテレビを見ながら過ごしていると3時間が経過した。
「高岡です。お届けに参りました」
「ありがとうございました」
「いえ、また何かありましたらお伺いいたします」
クリーニングが終わった洋服を全てクローゼットの中にかけ、お風呂に入る準備をする。
お風呂から上がると、ベッドルームに行きベットに入った。
気がつくと眠っていて、朝日の明るさで目が覚めた。