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ロリコンであることを神に感謝した(2)

「何してるんですか……闇の儀式?」


コロンビアしていた私を痛い子のような目で見る騎士。

皇后宮の警備をしている不良騎士であるタレスが背後に立っていた。


男は、お呼びじゃないんだよね。


ロリ女装でもしてくれるなら、ショタなら許容範囲だけどね。


でも、男だからね……。


うん……。


「すごい失礼なことを考えてる?」


タレスはため息をひとつ吐くと私が持っていた手紙を取り上げた。


空に掲げて透かして中身を見ようとしているのだろうか。しかし、透かしても手紙が一枚入っている程度で特に問題はない。


「これを皇妃宮に素直に持っていく気かよ?」


「いいえ、皇帝の宮殿にいるアリエス皇女様にお渡ししようかと」


「命令違反とか、侍女がやって大丈夫かよ」


確かに執事長や侍従長からの命令不服従は、即死刑というわけではないが、一発でクビになるくらいには厳しい措置もあるらしいが。


「手紙くらい別に良いでしょ。命令規範は職責の剥奪程度だし、最悪、失業するだけだから」


「割り切ってんな……」


私は皇妃宮ではなく、宮殿の方角へと歩き出した。

なぜか、後ろでタレスがついてくる。


「どうしてついてくるの?」


「お前な。皇帝の宮殿といっても、侍女が一人で歩けるほど安全ってわけもないだろ? 今週だけでも皇帝暗殺未遂は3件あったんだ。城下町よりは安全でも、それでも治安は良いってわけではないんだ」


なるほど、一理ある。

しかし、タレスの心配には及ばない。だって、私、脱いだらすごいから(腹筋的な意味で)。


このリオの体は細身ではあるものの、私が転生してからは過酷な自主訓練を重ねて筋力を極限まで高めた。


そう、私は鉄線が幾重にもめぐった鋼の肉体を持っている。


なぜかって?


ロリを守るためだからさ、フッ。


タレスは今週の皇帝暗殺未遂件数は3件だといったが、正確には12件である。


あとの9件は私を捨て駒にしようとか、皇后宮の爆破による陽動をしようとか、敷地にある森の中に潜伏していて、馬小屋の様子を見に来たついでに私を人質にしようとしたり。


なんというか、向こうから死にに来てくれた。


どう処理したかって?


全て騎士たちに「不法侵入者」として丁寧に梱包(全身、縛り上げて)して処理させました、フッ。


その事実をこの王宮内の騎士たちは知らない。


アリエス皇女に危害がなければそれでいい。


私は皇帝の宮殿にたどり着くと、とりあえずタレスを外で待機させた。そして、玄関を警備している騎士たちに手紙を届けに来た旨を伝えた。


しばらくすると、宮殿の侍女長がやってきた。


これがまた眼鏡をかけた初老のマダムで、仕事が我が人生といわんばかりに厳格なキャリアウーマンっぽい人だ。


「こちらがアリエス皇女様の……」


「わざわざ、ありがとうございます。おそらく、まだ皇后宮にいるとしか情報を持っていない辺境の人間からのものでしょう。ご苦労様です」


冷たそうな人、というのがマダムに対する第一印象だった。

アリエス皇女、と口に出した瞬間にとても嫌悪感を露わにしていた、ように見えた。


アリエスは、宮殿では肩身の狭い思いをしているのだろうか。

そうであれば、教育上よろしくない。


「あの、マダム」

「タンジーです。公爵夫人ですので、敬意を」


マダム・タンジーの後ろで控えていたモブっぽい侍女が、私のことをキッとにらみつけた。


「マダム・タンジー。よければ私から直接、アリエス皇女様にお渡ししてもよろしいでしょうか?」


本来ならば恐れ多い提案であるが、私は侍女にすら嫌われている皇女の境遇が手に取るようにわかる。


めちゃくちゃ、定番だからだ。




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